仙北市議会 > 2007-12-10 >
12月10日-02号

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  1. 仙北市議会 2007-12-10
    12月10日-02号


    取得元: 仙北市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-02
    平成19年 12月 定例会        平成19年第8回仙北市議会定例会会議録議事日程(第2号)            平成19年12月10日(月曜日)午前10時開議第1 一般質問-----------------------------------出席議員(23名)      1番 田口寿宜君       2番 佐藤直樹君      3番 黒沢龍己君       4番 小田嶋 忠君      5番 大石温基君       6番 安藤 武君      7番 門脇健郎君       8番 浦山敏雄君      9番 小林幸悦君      10番 青柳宗五郎君     11番 八柳良太郎君     12番 真崎寿浩君     13番 田口喜義君      14番 藤原助一君     15番 澤田信男君      16番 浅利則夫君     18番 高久昭二君      19番 藤原万正君     20番 田口勝次君      21番 佐々木 章君     22番 平岡 均君      23番 戸澤 清君     24番 佐藤峯夫君-----------------------------------欠席議員(1名)     17番 佐藤宗善君-----------------------------------地方自治法第121条の規定により説明のため出席した者の職氏名  市長         石黒直次君  副市長        東海林文和君  教育委員       佐久間健一君 教育長        小林一雄君  総務部長       大澤 隆君  市民福祉部長     中村清三郎君  産業観光部長     野中秀人君  建設部長       田口陽一君  田沢湖地域センター長 田口威徳君  角館地域センター長  藤川 実君  西木地域センター長  門脇主彦君  角館総合病院事務長  佐藤秀夫君  企業局長       雲雀芳幸君  教育次長       大楽 進君  総務部次長兼総務課長 高橋正市君  総務部次長企画政策課長                               倉橋典夫君  財政課長       黒沢隆悦君  農政課長       布谷毅久雄君  田沢湖病院総務管理課長       代表監査委員     三浦一平君             高藤久晴君-----------------------------------事務局職員出席者  議会事務局長     大山 誠君  係長         三浦清人君  書記         高橋精一君----------------------------------- △開議の宣告 ○議長(佐藤峯夫君) おはようございます。 ただいまの出席議員は23名で、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 欠席届は17番、佐藤宗善君であります。 本日の議事日程はお手元に配付のとおりであります。 教育委員会は12月7日以降、委員長及び委員長職務代理者ともに不在ですので、臨時に職務を行う委員として、教育委員会が指定した佐久間委員が今定例会において参与出席することと相なりました。御報告申し上げます。 会期第1日に参与した者のうち出席を求めなかった者は、田口会計管理者であります。 本日、説明のためにさらに出席を求めた者は、布谷農政課長であります。                         (午前10時00分)----------------------------------- △一般質問 ○議長(佐藤峯夫君) 日程第1、一般質問を行います。----------------------------------- △澤田信男君 ○議長(佐藤峯夫君) 通告により発言を許します。 15番、澤田信男君。 ◆15番(澤田信男君) おはようございます。 それでは、通告に従い、簡便に質問をいたしますので、答弁の方は丁寧によろしくお願いをいたします。 初めに、産業振興、企業誘致のその後についてであります。 定例会初日の施政報告によりますと、ハローワーク角館管内の有効求人倍率は昨年同期に比べて0.03ポイント下がって0.38倍で、大仙・仙北全体では0.52倍、昨年同期に比べて0.07ポイント減少しているそうであります。 このように雇用環境が改善せず悪化していることも影響しているのでしょう、働く場所の確保、企業誘致に力を入れるべきだとの声はあちこちから大きくなっております。いわく、企業誘致による職場の確保は正規社員就労が容易になる、少子化対策としても有効だ等々であります。 この企業誘致につきましては、昨年の9月定例会にも喫緊の課題であり市が総力を挙げて取り組むべきだとただしております。昨年の9月以降、どのような形で取り組まれたのか、その結果はどうだったのか、お伺いをいたします。昨年の11月には東京で立地セミナーが開催され、それに出席の予定とのお話がありましたが、その成果も含めてお願いいたします。 次に、特産品開発についてであります。 この特産品開発といいますと思い出す人物があります。その人物は上杉鷹山であります。私は余り読書をする方ではありませんけれども、前に新聞の書評か何かを読んでだったと思いますが、藤沢周平の「漆の実のみのる国」上下2巻を買ってきました。七、八年ぐらい前のことであります。上杉鷹山のことを書いた小説であります。破綻した藩財政を立て直した君主、現代でも見習うべき政治家、このような宣伝文句がついていたような気がします。 上杉鷹山は、日向高鍋藩主の次男として生まれ、数え年10歳で米沢藩主、上杉重定の養子となりました。上杉藩は関ケ原の合戦で石田三成に味方したため、徳川家康により会津120万石から米沢30万石に減俵をされ、さらに3代藩主が跡継ぎを定める前に急死したために、さらに半分の15万石に減らされてしまうわけです。家臣団は120万石当時のままですので、藩の財政はたちまち傾きます。収入は1年の支出の半分ほどしかなく、不足分は借金で賄ったために深刻な財政破綻に陥っていきます。収入をふやそうと重税を課したので、逃亡する領民も多く、かつての13万人が重定の代には10万人に減少してしまいます。そのころに17歳になった上杉鷹山が第9代目の藩主になります。何とかしなければと、質素倹約はもちろんですけれども財政改革と産業開発、いわゆる特産品開発に力を入れます。 漆、桑、コウゾの木、それぞれ100万本の植樹計画を立て、漆の木からは液体の漆をとり、漆器をつくり、コウゾからは紙をすき出し、桑でカイコを飼い、生糸を紡いで絹織物に仕上げる。鷹山は、藩士たちにも自宅の庭でこれらの作物を植え、育てることを命じます。やがて、鷹山に共鳴して家臣の妻子も養蚕や機織りに携わる者も出てきます。これらによって米沢藩は財源が回復しますし、山間部の農村も復興することになります。 現在、角館町で製作されている桜皮細工も、初めは下級武士の手内職だったように聞いております。現在は角館町の米の出荷額ほどの売り上げまで伸びたようでもあります。米価が毎年毎年値下がりをしております今、特産品に何を選定し、どう奨励していくかは産業振興の上から行政の大きなテーマだと考えますが、どう取り組んでいくのか、お伺いします。 次に、災害対策、木造住宅の耐震調査についてであります。 仙北市はことし8月29日、角館地域において総合防災訓練を実施いたしました。このときの訓練の想定では、同日、同日というのは8月29日でありますけれども、1時35分ごろ、仙北市東部を震源とする直下型の強い地震が発生し、仙北市角館地域では震度6強の強い揺れを記録、その後も断続的に強い地震が続いたとするものであります。 実は、この想定にぴったりの地震が過去に発生しております。明治29年8月31日午後5時5分ごろであります。六郷地震とも言われる陸羽地震であります。この地震による死亡者は278人、負傷者は764人、牛馬の死亡は269頭、全壊家屋6,292戸、半壊家屋1万787戸などと記録されております。ことし7月16日に発生した新潟県中越沖地震の死者14人に比べても、その惨状が想像できるようであります。 仙北市東部には白岩六郷断層群という活断層があります。抱返りから広久内、そして白岩の高屋敷を通って瀬戸山から六郷までの断層群であります。明治29年のこの陸羽地震は、この断層帯の東側が西側に対して相対的に2.5メートルから3メートル程度隆起して起きた地震だと言われております。情報センターにある由緒鏡という白岩地区のことを書いた文書つづりには「高屋敷平右衛門の屋敷1帖余り高くなり」などの記述もありますので、相当の隆起幅のところもあったと思われます。 7月16日中越沖地震の発生した場所は、1000年単位の活動間隔だったと言われている地域でありますけれども、その前の中越地震から数年で発生しております。いつ起きるかわからないのが地震災害であります。 仙北市にはほかにも駒ヶ岳西麓断層群という断層群もあります。白岩六郷断層群もこの駒ヶ岳西麓断層群も、積雪量の多い地帯であります。家屋の屋根に積雪がある状態で、しかも夜に地震が発生したらなどと考えると、ぞっとする思いであります。これらの断層群の近いところから順々にでも耐震調査、耐震改修の計画をすべきと考えますが、御所見を伺いたいと思います。 次に、教育、全国学力調査数値公表についてであります。 10月20日の朝日新聞に「全国学力調査数値公表、仙北市のみ」という記事がありました。文部科学省が4月に実施した全国学力調査の結果について、平均点に当たる数値、平均正答数を公表することを決めた市町村は、10月19日現在で県内25のうち仙北市にとどまるという内容のものであります。以前私は、仙北市の教育水準を把握し、その結果を施策に反映させるためにも、各学校の競争意識を促し、学力向上を図る上でも、総体結果を各学校ごとに公表すべきだとただしておりましたので、その意が届いたものだと思っておりました。 しかし、その後、11月1日号の市のお知らせ・ナビに「全国学力調査の仙北市の状況の結果の取り扱いについて」という記事が載りました。内容は「全国学力・学習状況調査の仙北市の状況の結果の公表については、数値による公表はせず、全体的な傾向について説明するという一貫した方針で対応しているところであります。一部報道機関により仙北市が数値を用いて公表するという報道がありましたが、これは事実と異なる報道であり、現在、報道機関等に対して、仙北市教育委員会事務局が適切な対応をとっているところでありますので、御理解くださるようお願いいたします」というものであります。このお知らせ・ナビに記事が出るまでの経緯についてお伺いしたいと思います。 そしてもう一つは、一部報道機関により仙北市が数値を用いて公表するという報道がありましたが、これは事実と異なる報道であり、現在、報道機関に対し仙北市教育委員会事務局が適切な対応をとっているところだとありますけれども、その後、この報道機関から連絡があったかどうかについてもお伺いいたします。 以上です。 ○議長(佐藤峯夫君) 答弁を行います。 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) おはようございます。 澤田議員の御質問にお答えいたします。 まず第1点目でありますけれども、産業振興ということで、企業誘致また雇用の場の確保、こういったことに関して、今までの動きの中でこの1年間どういうことをやってきたかということの御質問と承りました。 企業誘致については、やはり雇用の場の確保、これが定住につながり、そして少子化の防止につながっていく、最終的に地域の活性化に欠かせない問題であるというふうにとらえて、我々当局としても重点的にそれに取り組んできたところであります。 こういった観点から、総括的に重点プロジェクトとして定住人口3万人の確保、こういったことも出てきておるわけであります。我々として努力はしておりますが、結果として現在顕著なものが出ていないというのがまず現状であります。しかしながら、この課題につきましては今後も継続して重点的に取り組んでいかなければいけないと思いますし、その心づもりで今行ってきているところであります。 一つの対策として、立地セミナーその他で、東京の立地セミナーにおきましては東京近辺の秋田県ないしはこの近辺に企業進出している経営者、関係者に集まっていただいて、県全体として、さらに秋田県内での企業立地、さらには事業拡大、こういったことを進めていこうという趣旨で仙北市としても参加をしております。その中で、私も参加をいたしましたし、担当課の方からも参加をし、多くのそういった参加者と面談をして仙北市のよさ、また特徴、そしてこちらとしてできることを訴えてきたところであります。二、三の問い合わせはあるものの、具体的に誘致まで結びついていないというのが実情であります。 そういった活動の中で仙北市のよさのアピールはするものの、やはり具体的にこういう提供できる土地があるよとかいうようなことをもっともっと強く訴える必要があるというふうに感じております。当然のことながら、産業振興条例だとか、市になりましてからさらにその優遇性をふやしてアピールはしてきておりますが、工業用地の適地として提供するために、ことしに入りまして企画政策課内にプロジェクト推進室をつくったわけですが、市有地また財産区の所有地その他の適地調査を実施してきております。こういったものを整理をいたしまして、早期に対外的なPRができるように進めてまいりたいというふうに思っております。 それからもう1点は、皆様既に御承知かとは思いますけれども、10月29日に本市を含む県内9市町村による木材関連地域産業活性化計画、これが企業立地促進法に基づく国の地域指定を受けております。私どもも森林の保有の多い地域として、県内のこの活性化計画に参加をし、そして木材関連企業の皆さんの事業拡大、そして誘致、新たな設備投資、事業の高度化、こういったことを側面から行政としても支援をしながら、地域の活性化つまりは企業の誘致につながるものと考え、これを進めてまいりたいというふうに思っております。 機会あるごとに外部に対しても呼びかけはしておりますが、例えば東京ふるさと会、角館地区及び田沢湖地区から東京、首都圏に出られましたそういった皆様の集まりにおきましても、プロジェクト推進室の方から担当者がその場で皆さんにこの点に関して説明をし、そしてお願いをしてきております。これについても、今後も継続してそういった呼びかけはしてまいりたいと思いますが、さらにやはり集まった人全員に対して呼びかけるだけでは終わらずに、東京在住、首都圏在住の皆さんの中で企業誘致、企業紹介に力のあると思われる方を人選をし、そういった方たちを中心にもっと密度の濃い誘致活動を今後は展開していきたいというふうに思っております。 産業振興の2点目として、特産品の御質問がございました。上杉鷹山のお話も澤田議員されておりますが、仙北市としても地域振興につながる特産品の開発ということの必要性を感じながら、この1年間も商工会、またJAとの連携のもとに特産品開発だとかいうこともやっておりますが、特産品そのものが即全国に一気に名が売れて市の経済を大幅に助けるというところまでは、望んではおりますが急には無理な面もあるというふうに思っております。それぞれの分野の方たちが産業の振興という考えのもとに地道に築き上げ、そして知名度をつけていくということも必要かなと思っております。 古くは桜皮細工の話を澤田議員もされておりますが、私もこの1年間ないしはここ数年の中で、特産品の芽が少しずつは私は育ってきているというふうに思っております。例えば桜で言いますと桜の花をめでてもらうというだけの誘客、観光ということだけではなく、桜の香水、これは大手の化粧品会社がかかわることですけれども、そういったものが開発され、こういったものを地元の人たちがそのつもりでいかに多く売っていくかということもあろうかと思います。また、同じく桜に関して言えば、地元の有志の方たちが桜染めということでスカーフであるとかいろいろな布地を桜の皮、桜の枝、桜の葉、そういったもので染め、これを商品化をし、外売りも始めております。 そのほか、桜に関してだけでもまだ桜ジュースという話があったり、桜という一つのある意味で完成された知名度、これを利用して、仙北の、角館の桜、そこから派生したものだということで、まだまだ特産品につながる芽はあるというふうに思っておりますが、これは香水一つつくったからすぐにそれが爆発的に売れるというものではなく、やはりその開発、またその特産品を導入した、それをいかに活性化、つまりは経済活動に結びつけていくかということが一番大事なことではないかというふうに思っております。 基幹産業として農業が長年あるわけですが、その中でやはり米の消費量の減少、これに伴って私どもの地域でつくっている米もなかなか売れ先が限定されてきている、量も限定されてきている。これを売っていくためには、やはり他の地域よりも特徴があるということをいかにつけていくかということかと思います。今後とも生産者また関係する方たちからのアイデアを実際効果が出せるように、行政としても支援、また協働で作業を進めてまいりたいというふうに思います。 いずれにしても、やはりこの競争の時代で、仙北市にしかない農産物であるとか、他にはない特徴を持った、他よりもすぐれた商品であるというものをいかにつくり上げ、また掘り起こしていくか、そこに競争のポイントがあるのではないかと思います。この開発を進めていくと同時に、やはり消費者の信頼をもらうという意味で、最終的には仙北市推奨の物産認証制度、こういったものも考えていきたいというふうに思っております。 大きい2点目といたしまして、地震災害の問題がありました。 澤田議員御指摘のとおり、この地域には千屋断層といいますか、田沢湖南端部から横手、六郷にかけての断層もございます。そして明治29年ですか、いわゆる陸羽地震、これで大きな被害があったということは我々としても耳にしていると言いますか、そういったことがあった地域であるということを前提としてこの地域の安全・安心ということを進めていかなければいけないというふうに思っております。 その中で、やはり古くからの木造住宅、こういったものの被害による死者またけが人、こういったものが非常に多くなるわけでありまして、1000年に一遍だとか100年に一遍ということで昔は済まされてきた、ある意味では仕方のないこと、天災であるというような扱いがあったわけで、しかし、現在大きな地震の経験を積んだ結果といたしまして、技術的にそれが予防できるものであればそれをしていくべきであるということで、昭和56年、耐震設計の基準の見直し等があって、昭和56年以前の建物については特に危険性が高いというふうに言われていることは皆様御承知のとおりだと思います。 仙北市といたしましては、そういったことに対する防災計画を立て、備えをしていかなければいけないわけでありますけれども、まずその上位に立つ仙北市地域防災計画、これは皆様にも前回、前々回お話をしておりますように、合併後仙北市として平成19年の3月末つまり18年度で素案をまとめ、県の方に提出はしておりますが、県の方の見直しが今進んでいる中で県の見直し後にということで、現在は計画そのものは合併前の各市町村の計画書に従ってさまざまな計画的な対策、こういったことは進めてきているところであります。 その状況でありますけれども、県の方でも本年度、この3月末までには、その仙北市から出してあります仙北市地域防災計画、これが正式に決まってくる予定になっております。この計画に基づいたものとして仙北市の耐震改良促進計画といったものもつくっていきたいというふうに思っております。ただ、それができるまで待てと、何もしないのかということでは決してなく、仙北市としても各家庭が自分の住んでいる住宅がどういう程度であるかということを自己判断できるような材料というものも、財団法人の日本建築防災協会というところが発行したパンフレットを各戸に配らせていただいております。ことしの3月に広報に折り込みで、こういうような冊子を配らせていただいております。これによって、今申し上げたように自分の住んでいる家が耐震上どういう状況かと。そして、さらに言えば非常に心配であるということについては、有料ではありますけれども秋田県の建設設計協会、こういったところを中心にその耐震の地震の診断、こういったことも紹介をしております。このような診断または対策についての仙北市としての計画といいますか支援制度、これが先ほど言った地域防災計画ができた後のそれに基づいた、それに即した地震対策促進計画の中で支援制度を明確化していきたいと思っております。 現在におきましては、こういった「誰でもできるわが家の耐震診断」というこういうもの、または協会等への仲介、こういったものも含めて、皆さんが安心して、そして現在の建物の中で筋交いをふやすとか壁面をふやすとか屋根の材料を変えることによって揺れにくい、壊れにくい構造に何割かは軽減できるというようなことについて、局部的に進めていくということが現段階では妥当ではないかというふうに思っております。 積雪の多いところから順々にでも対策をすべきではないかというお話がございました。やはり全市を一斉にということについての無理もある中で、議員御指摘のようにやはり優先度をつけて、その中には積雪量の多い地域ということもあろうと思いますし、また、これからの仕事になりますけれども、地域の地盤調査の中で危険度の高い地域、こういったことを優先的に取り組むとか、そういったことも今後の作業として進めていきたいというふうに思っております。 3点目の学力調査の数値公表につきましては教育委員会の方から答弁をしていただきますので、私の方の答弁はこれで終わらせていただきます。 ○議長(佐藤峯夫君) 小林教育長。 ◎教育長(小林一雄君) 私の方から、全国学力・学習状況調査にかかわる朝日新聞報道ということについて、その経緯と報道機関への対応及び報道機関からの連絡があったかということについてお答えいたします。 10月20日の朝日新聞の秋田県版の見出しに、仙北市だけが数値公表という見出しの記事が載りました。朝の6時台にその新聞を私目にしまして大変びっくりをしたところでありまして、早速関係の事務局員を招集しまして朝早くからその対応についてその対応策を実施をしたところでございますが、前日19日の金曜日の夕方5時過ぎに電話取材があったということがその調査の中でわかりました。 その中で、対応をした職員が、基本的な市の方針としては公表しないと。しかし、学校での取り扱い、保護者への取り扱いという話題の中で、いわゆる誤って解釈されるような言葉があったかもしれないということがわかったわけでありますが、いずれにしろ私たちの基本方針と違うということで、即その中で市長あるいは市関係者、議会、教育事務所、校長会、そういったところに、その日の20日の朝の段階で誤った記事であるということをまず関係のところにお知らせをしたということが第1点でございます。 第2点は、朝日新聞社に対しまして数値公表しないという市の基本方針ということで、電話でのまず申し入れということと、文書で基本方針と異なる記事であるということ、訂正の申し入れをしたところでございます。 そして、さらには各学校を通して保護者への対応をお願いし、市の方針と違う誤った報道があったということで、これは月曜日、22日のことでございますけれども、22日にそのことを学校を通して保護者への連携をお願いしたところでございます。 また、教育委員会事務局の中では、やはり電話取材への対応ということで、窓口の一本化だとか、あるいは決まっていること、あるいはよくわからないことに対応するときはやはりしっかり「わからない」と、「まだ決まっていない」と言うことと、あるいは自分で答えられない場合はやはりしかるべき上司ということで、そういう取材のあり方についても職員にお話をしたところであります。また、その日の後に、数日後に資料が入ってくるということでありまして、臨時の校長会を開催ということについても連絡をしてあるところでございます。 この調査の中で朝日新聞社からは、22日に担当記者から午後に連絡がございまして、私たちの電話取材の中では公表と解釈されるところがあったということからああいうふうな記事になったと。しかし、市の方針と違うということであれば、訂正の記事を即載せることはできないけれども、次のこの関係報道の中ではそのことを記載をしたいという返事をいただきまして、25日の関連の秋田県版の記事の中で、数値公表しない市町村に仙北市も含んでいるということについて、そういう記事が出されてございます。 そういうことで、お知らせ・ナビも含めてですけれども、報道というのは大変大きな力があるものだなと思ったし、間違った情報に対するこちらの取材に対する明確なやっぱり取材の対応ということが必要だなということと、これは朝日新聞の担当記者も申しておりましたけれども、大変忙しい取材ということと電話取材の恐ろしさ、怖さということについても担当記者からお話を伺ったところでありますが、そういう経緯でございます。 ○議長(佐藤峯夫君) 15番。 ◆15番(澤田信男君) 最初の企業誘致についてでありますけれども、努力はしているけれども結果が出ていないというふうなことであります。 企業立地セミナー等に出ておりまして、結果が出てこないという課題は何だというふうに考えておられるでしょうか。そして、やっぱりこの企業誘致というのは本当に大切なことだというふうに思いますので、その課題を解決する手順はどのようなものがあるか、考えていることがありましたらお話をしていただきたいと思います。 次に、特産品のことでありますけれども、私はこの特産品ということを少し、特産品の概念を少し大きくとらえたというふうな気持ちもあります。産業観光部の中でこの特産品開発について、視察あるいは研修の中で、ほかのところできらっと光るもの、これならどうだろうというふうな、温めているものがありましたらお知らせをいただきたいと思います。 それから、今、米の消費がだんだんと少なくなっているということで、この消費減対策として米粉、白米の粉ですけれども米粉の活用を考えるべきだという声もありますけれども、どのようにお考えになるのか、その点について。 耐震調査・耐震改修については、危険度の高いところから優先して進めるということであります。ぜひとも早い機会にそういう計画を立ててほしいと思います。 学力調査の問題でありますけれども、新聞社からの電話取材があったときに担当職員が新聞社に答えたということは、教育委員会事務局の決裁規程に照らしてどういうふうにお考えになっているのか、この点についてお伺いしたいと思います。 それから、10月20日のこの公表の記事が出たときに、秋田大学教育文化学部の佐藤修司教授は「競争をあおるから公表をしないというのは旧来の考え方である。都道府県やほかの市町村と結果を比較するのは本当の学力保障のあり方について考え、議論をするきっかけになる。公表して情報を共有するのが望ましい」というふうに書かれております。そして、10月26日の知事の定例会見の中で、全県対比の数字は言わないような不十分な情報共有、課題分析はよくなく、改善に結びつかない。比較して初めて弱点を知ることができるとして、このことを批判しているようであります。情報が変な形でひとり歩きしないためにも、地域の保護者、教育関係者が情報を共有し、みんなで現状と課題を分析して改善に結びつければいいというふうに公表の必要性を改めて指摘したと27日の魁についておりますけれども、この知事の会見、内容のコメントをどのように考えるか、お伺いしたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 企業誘致の件でありますけれども、努力はしているけれども成果が出ない、その理由は何かという御質問なんですが、企業誘致は我々としては大きい企業、またそれほど大きくなくても雇用の場を持って企業に来てもらいたいということでその努力をしているところでありますが、ここに来ようとする企業サイドの、やはり仙北市の魅力といいますか、これは単なる自然だとか環境だとか観光の面でということでなく、企業として成り立つための魅力、それと照らし合わせて最終結論が出て、今のところそういったものが成り立っていないということだというふうに判断をしております。 そういった意味で、先ほど申し上げましたようにこちらとして提供できる用地だとか優遇条件、こういったことについてさらにアピールを続けていきたいというふうに思っております。 それと同時に、やはりよそから来ていただくという企業誘致ということにとどまらずに、この地域の中で企業を興し、雇用の場を創設していくということも地域の住民としてやはり必要なことであろうと。そういった面での支援もあわせて行っていきたいというふうに思っております。これは2点目の御質問にありました特産品とかかわることですけれども、やはり特産品をつくることによって、そこにやはりそれをつくるための人手、設備、工場、用地、こういったものもまた必要になってくるわけでありまして、やはりこの中で生み出すものを外からも誘致するし、みずからもつくり上げていくという姿勢でともに頑張っていきたいというふうに思っております。 それから、特産品について、きらっと光るものをというお話もありましたけれども、これまた残念ながらなかなか御質問されてすぐに出てくる形がなくて申しわけありませんが、逆に、きらっと光るということとは逆のことになるかもしれませんが、農業で申しますと米を中心とした、農業の中の生産高で米が4分の3、こういった地域でありました。これを米以外の作目、つまりは仙北市の取り組みとしては西木としてホウレンソウであるとかまたアスパラガスだとかほかのもの、花き、そして畜産、養鶏、そういったものも私は特産品というふうに広くとらえれば言っていい、そういったものをふやしていくということも必要ではないかというふうに思っております。 最後に、米粉の活用ということがございました。これについては私も大賛成であります。やはり米を主食としてという主要の限定した考え方から、おかきであるとか、これは今に始まったことではなく既にそういうせんべい、おかきメーカーとタイアップをして米の消費を図っているところもあります。最近、市内の方からも米粉のことについて、米粉でつくったパン、これについて取り組みたいということでお話を伺っておりますし、大いに賛成をし、行政としてできる支援はしていきたい。そして、それが定着すれば学校給食その他でもこういったものが活用できていくというふうに思いますので、ぜひそういうアイデアを製品に結びつけて完成できるように、発案者のみにでき上がったことを活用するだけではなくて、お互いの立場の中で支援すべきところは行政としても支援をしてまいりたいというふうに思っております。 ○議長(佐藤峯夫君) 小林教育長。 ◎教育長(小林一雄君) 全国学力・学習状況調査に対することで、電話取材に対応した職員の決裁規程に違反しないかとこういうことですが、一応担当課長の取材対応でございました。そういう意味では問題はないということですが、ただ、あいまいに相手に受け取られるという部分については、これは先ほど申し上げましたような形で今後きちんとした対応を我々自身が考えていくと、こういうことでございます。 2つ目の、数値そのものを公表するということについての知事発言及び新聞の先生の御意見ということでございますが、今、数値公表については2つの立場があるというふうに思ってございます。数値公表を積極的にするという立場と、その数値公表はしないけれども、それにかわるいわゆる情報あるいは今回の現状の分析、そして対応策、そういうものを明らかにして内容を充実していくという2つの立場があろうと思います。 私どもも数字を、平均正答率、そういうものに対する数字を公表するというよりも内容を、今回の国語、算数、数学ですが教科ごとの分析、小問、いわゆる1つの問いごとの分析、そしてこれまでの指導の検証、そして今後の指導の改善、そして子供たちの家庭学習や保護者との連携、そういったことについてのそういう課題をきちんと整理をしまして提示をしていくということは、数字の公表よりも大切な問題だというふうに考えております。よって、そういう形で、数字の公表というよりも内容の分析公表に力を入れてまいりたいと思っております。 ○議長(佐藤峯夫君) 15番。 ◆15番(澤田信男君) 教委の、課長に、朝日の方に申し入れさせたということですか。さっきお伺いしたのは、教委事務局の決裁規程に照らしてその課長の、朝日新聞の方に答弁をしたのはどうだかということですけれども、その辺についてはどうですか。
    ○議長(佐藤峯夫君) 小林教育長。 ◎教育長(小林一雄君) 課長も積極的に数値公表という発言はしていないという認識ですが、ただ、先ほど申し上げましたように各学校の対応あるいは保護者への対応の中で、そういう発言、いわゆる質問が交錯する中での対応のまずさといいますか紛らわしさといいますか、そういうことについての、課長との話の中であったということでありまして、そのことにつきましては、基本的にあの場合は、数値公表という観点では市の方針と違うということについては新聞社に対してきちんと申し入れをしたということでございます。 ○議長(佐藤峯夫君) 15番。 ◆15番(澤田信男君) 終わります。 ○議長(佐藤峯夫君) 15番、澤田信男君の一般質問を終わります。 11時10分まで休憩いたします。                         (午前10時58分)----------------------------------- ○議長(佐藤峯夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。                         (午前11時11分)----------------------------------- △真崎寿浩君 ○議長(佐藤峯夫君) 通告により発言を許します。 12番、真崎寿浩君。 ◆12番(真崎寿浩君) それでは、一般質問をやらせていただきます。 会派制度という中で、仙北市議会、会派制をとるようになりまして初めての一般質問ということで、会派を代表して小林代表と私、2名が会派の方から質問をさせていただくことになりましたので、よろしくお願いしたいと思います。基本的な考えは明日の小林代表の一般質問で質問されると思いますので、私はまずもっての露払いというつもりで質問をさせていただきます。 質問の項目は至って簡単に書いております。簡単に書いたゆえに中身がどっちの方向へ行くかということで、先ほど市長ともちょっとお話をしてしまいましたが、単純なお話を申し上げますと、住みよい地域をつくるために特色ある地域づくりと、そのことが不可欠であるという考えのもとに、18年度の予算で策定されました新エネルギービジョン、そのものを生かした「エコシティ」、このエコシティという名称につきましてはこのダイジェスト版にも書いてありますけれども、太陽光発電やバイオマスなど環境や生態系に優しい資源エネルギーによってまちの活動が行われるとともに、人々の暮らしや産業活動にエネルギーや環境保全についての意識が根づいているまち、地域というような内容でありますが、私はこれにもう一つ、エコノミーという部分もプラスしていいのではないかなと思っております。 合併後今回で5回目の一般質問ですが、質問のたびに私は申し上げていることがあります。地域に住んでいる人間がその地域に満足をしていなければその地域の魅力は生まれてこない。すなわち、住民が地域に対し、地域という言い回しの中には行政ということも含まれていると思いますが、不平不満ばかり漏らしているようなところに観光客は来てくれないと、私はそう考えております。 「観光産業を活かした北東北の交流拠点都市をめざして!」ということで出発した仙北市ではありますが、観光産業に携わっている人以外においては観光はなじみがない、無関心のようにいまだに見受けられる場面もあります。重点プロジェクトにおける産業連携プロジェクトにおける取り組みの中で、連携することの意義、そのことについては十分に伝わっていると思いますが、観光以外の農業、特に農林業などにおいてはその本業がマイナス要素ばかり先行してしまう。そんな中ではなかなか具体的には本腰を入れて取り組む力がないというか勇気がないと、難しい選択だと思います。 どんな産業においても人間はつくり出す喜びとか満足感、そういう実感がないことにはやる気は出てこないと私は思います。夢が持てる、単純作業の中にもつくる喜び、その技術を生かした満足感をここに住むすべての人間が感じられる、そんな地域であってほしいと私はそう思います。その人間の満足度というのは千差万別でしょうが、地域づくりに当たってはよい意味での特色が必要だと思います。その特色においては、その満足度は千差万別とも思いますが、よい意味での特色というものが必要と思います。 新エネルギーの利活用による「エコシティ」の建設を!というふうに書いてありますが、エネルギーの需給構造が脆弱な日本においては、現在物すごい勢いで進行中の原油高は本当に家計を圧迫していると思っております。化石燃料の枯渇、地球温暖化、さまざまな不安要素が日本じゅうを席巻しております。そして、アメリカにおいては穀物の問題、サブプライムローンの問題に端を発した経済的な不安要素、エネルギー問題とあわせて食糧問題、このことについては後で少し触れたいと思いますが、自給自足循環型農業を目指す意義、多くの問題、極端に言えば日本は爆弾を抱えているのかなというふうに思っているのは私だけではないと思います。 こういう状況の中で、私の知っている人は、灯油代がもったいないからと冬には作業場の中でまきストーブをたいて日中過ごしている方を知っております。その方の家は私の家よりは立派な家でありますが、冬の間は灯油代がもったいない、そういう考えのもとに親子3人でまきストーブの暖をとって過ごしておりました。またもう一つ聞いた話ですけれども、ある老人が他人の林に勝手に入り、間伐後の林に置いてある残材、御存じのとおり木材の価格低迷によってそのままにしている木が多く見られますけれども、その木を、残材を勝手に持っていって、まきにして暖をとるために勝手に持っていって怒られた、所有者以外の方にも怒られたというような話も聞いております。本当に家計には物すごい勢いでの原油の高騰がはね返ってきている、いろいろな部分ではね返ってきているように感じております。生きていくための経費、ランニングコストにもう音を上げている、そのあらわれだと私は感じております。 そういう意味で、暮らしていく上で経費のかからない地域づくり、エコノミーな地域づくり、住民に密着した新エネルギーを活用したエコシティを今だからこそつくり出す必要があると私は思います。 先ほども申し上げましたが、仙北市では平成18年度の予算で約642万円かけて仙北市地域新エネルギービジョンを策定いたしました。私もその策定委員として勉強をさせていただきました。予算的には新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の方からの100%補助というような中で策定されたエネルギービジョンでありますけれども、仙北市においては本当に可能性は無数にあると思います。 この新エネルギーについて実践している岩手の葛巻町はかなりそのことが有名になってというか、まずそのことで町を訪れる方がかなりふえているというような町でありますが、皆さん御存じのとおりだと思います。藤原万正議員も風力発電のことで視察されたようですが、私たち会派といたしましても勉強しなきゃならないということで視察を行ったところでありますが、その視察の際に感じたことは、何か、いや失礼な言い方ですけれども、この仙北市よりも山の中の本当に何もないようなところと言っちゃ本当に失礼かもしれませんが、視察に行きまして、何か地域が元気があるなというふうに映ったことを記憶しております。 会派での視察の前にもこの新エネルギービジョンの策定委員としても一度視察をさせていただきましたけれども、そのときも、その役場の職員の方ももう生き生きとして、また、町長さんを筆頭に取り組んでいる姿勢が地域を元気づけているのかなというふうにも思ったところでありました。 ここに皆さん御存じのというか、その仙北市地域新エネルギービジョンのダイジェスト版を持ってきております。「森と水と人々のハーモニー」というタイトルがついております。元来こういうことが好きな私にとっては本当に、自分もかかわったからかもしれませんが、いいものができたなというふうに思って、読んでいれば大したおもしろいななんて思っております。ここに先ほど申し上げましたとおりエコシティのことがついておりますが、プラスしてエコノミーもこれから重要な意味を含んでくるものと思っております。 この中にも、エネルギーの種別ごとに利用可能性評価の特徴とかというようなことで、皆さん御存じのようなものばかり載っております。太陽エネルギー、風力エネルギー、森林系バイオマス、生産資源バイオマス、雪氷冷熱エネルギー、中小水力発電、クリーンエネルギー自動車、コージェネレーションというような、各エネルギー別にいろいろ載っております。この中でも森林系バイオマス、林地の残材、間伐材、端材などを使った森林系バイオマスと、標高の高低差のある仙北市にプラスに私は思っているものがその中小水力発電というものについては、本当に可能性があるものだなというふうに私は思っております。 この新エネルギービジョンの策定と同時に、同時進行の形で仙北市秋田杉バイオマス発電地域システム化事業の調査がこの同じ18年度に行われたところであります。こちらも615万幾らかという予算、こちらも東北経済産業局、通商産業省の100%予算でやられた事業でありますが、その報告書も皆さんもごらんになったことがあると思いますが、立派なものができております。この報告書を読ませていただき、また、会派としてもこのことについていろいろと勉強会を開き、さらに具体的な数値にまで踏み込んで可能性についてを探ってみました。現在のクリオンのある地域におけるこの事業については、十分に意義があるというものとの認識に至ったところであります。また逆に、いやこうやっていけばもっと大規模な計画の方が生産性が増すのではないのかなというような話もされたところであります。 仙北市の総面積の85%を森林が占めております。その利活用、仙北市総合計画の基本計画にあります第3章の「特色ある資源を活かした産業創造のまち」の中の3番目、「森林の整備と林業の振興」の欄にも関連したことが載ってあります。「未利用森林のバイオマスの資源としての活用」というふうに明確に書いておりましたが、このことは地域の活性化につながるものと確信しております。この事業を導入し、地域を活性化させる考えはないのか、まず最初にお尋ねをしたいと思います。 先ほど申し上げた、可能性があるなと私自身が感じたものをもう2つばかり考えております。それ2つばかりじゃなくいろいろ可能性はあることとは思いますけれども、次に水力発電のことについてであります。 御案内のとおり仙北市は高低差のある地形という中で、農業用水路、中小河川など小規模な水力発電は、例えば電照による菊の栽培をしている農家、その電気の供給とかハウスの熱源に用いるとかと、本当に可能性は十分に推測されます。産業祭のときにいただいたパンフレット、やっぱり興味があるということでまたうちのかみさんに怒られながらいろいろ資料を集めてしまいまして、本当にこれでこれだけの電気が起きるんであれば、これで十分に、1.5メートルの落差で交流の電気を起こせると。いやちょっとそのとき聞いた金額は50万とかだという話でしたが、そのことにおいて、それでも利用価値は十分にあるというふうに私、説明を受けたのを記憶しております。そういうふうな中で、農業の活性化にも十分につながっていくようなものと考えております。実際、物も産業祭のときに置いていたようでしたけれども、いつかは設置しているところを見てみたいなというふうにも思っておりますが、このようなものも地域の農業の活性化につなげていってもらいたいなと思いますが、その考え方もお聞かせ願いたいと思います。 もう一つ、太陽エネルギーということで、私自身も感じておったことでありますけれども、仙北市、ここは日射量がそんなに多くないと、そういうふうに認識しております。ただ、葛巻に行きまして説明の中で、実際問題学校に太陽パネルをつけているところも見学させていただきましたけれども、割とそういう中にあっても日射量はあるものだというような説明を聞いてまいりました。現在、ちょっと古い資料ですけれども、一般住宅においては2004年のちょっと古い資料ですと8カ所ほど一般の家庭で設置をしているという資料をいただいたところでありましたけれども、私も予算があれば設置してみたいなと、電力さんに電気を売ってみたいものだなというふうにも思う一人ですけれども、ただ、いかんせん設置には莫大な費用が何か聞くところによると300万ぐらいかかるというような話を伺っておりますが、標準的な計算式で計算しますと15年ではもとがとれるという計算式があるようですけれども、このことについての補助制度は平成17年度で終了している、そのまま現在に至っているというような話でありました。その設置経費の補助とか、経費分の利子補給とかでも何かしらの手当てがあればと思うのは私だけではないと思います。もしそういう経費が少なく済むのであればつけてみたいなと思う方も多数いると思います。 また、そういう部分、他方面では環境教育の方に目を向けますと、このことについての効果は、公共施設並びに教育施設などにおいて設置することにより大いに期待できると思います。タイミングよくと申しますか、ただいま角館統合小学校を建設中であります。また、間もなく神代小学校も改築されることと思います。そういう中において、書き物を見ますと、ちょっと変な話ですけれども、今だとその設置に対して補助金が出るというようなのを書いたのをちょっと見まして、これはやっぱり今のうちにやっておいた方がいいのかな、そういうふうに感じておりましたが、もしそのような計画に組み入れてやっていくような考えが、これからでも可能性があればそれに向けていってみたいなというような考えがあるのかないのか、その辺の部分についても少しお伺いをしたいと思います。 地域の生活に結びつけながら、目に見える形でのエコロジー、エコノミーを目指し、特色ある地域づくりをしていくべきと思います。 この新エネルギーにつきましては、ほかにもいろいろございます。先ほど御紹介したものの中にも、いろいろな部分で一般の方というかそれぞれの産業分野の方、一つの例ですけれども農協青年部の方々が通産省じゃなく農水省の方でバイオエタノールの勉強をしてきたと。その人たちはまず一生懸命農業をやっている方々だと。 先ほどもちょっと触れておりましたが、減反の部分の荒れたところにまずバイオエタノールとちょっと離れますけれども菜の花を植えて、その油を絞って自分のトラクターでもコンバインでも動かせないものなのかなと、そういうふうな夢のようなというか、そういう発想から、ではそういう分野のバイオの方を勉強しに行ってみようかということで出かけていって、農水省の方で勉強をしてきたところであります。 その反省会においては、やっぱりかなりいい話を聞けてよかったなと。遊休地、菜の花ばかりじゃなくても、飼料用の米をつくることによってそれこそバイオエタノールということに結びつけて燃料をつくってもおもしろいではないかなとかいうような話も飲んだ席でありましたけれども、いろいろ出されたところでありました。何かしら目に見える形で地域の特色がエコノミーの方につながっていく、経費をかけないでやれるようなそういう部分にもつながっていければ、これだけ米価が下がって、若者たちの農業に対する気持ちもぐらついている部分も多々見受けられますので、そういう部分も含めての考え方がいろいろあると思いますけれども、こういうこともあるということを披露申し上げながら、新エネルギーというものに対する考え方について、18年にこの新エネルギービジョンを策定されております。ことし19年度、また来年度には何かしら目に見える形でこれがあらわれてきてくれるといいなと私自身はそう思っておりますので、その辺の考え方についての御答弁をお願いしたいと思います。 以上でここからの質問は終わりますが、地域の活性化のためにひとつよろしくお願いをしたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 真崎議員の御質問にお答えいたします。 新エネルギーということでの御質問でありますけれども、今、経緯等について委員としてお力をいただきました真崎議員からお話がありましたように、平成18年度の事業として新エネルギービジョンの策定委員会を設置しまして、19年の2月には報告書をまとめて皆さんにもお配りしたところであります。 新エネルギーということで言葉として出てまいりますけれども、やはり現在使っている電気エネルギーにしても、化石エネルギー、こういったものが現在は中心になっております。そのような中で地球の環境問題を考えた場合、また、エネルギーとして電気を初めその他のエネルギーの安定的な供給を考えた場合、今のままでいいだろうかと、仙北市としてどういったものを求めていくべきかということで、この新エネルギービジョンを作成したわけであります。結果としてはそれがまちづくりとか産業の振興につながっていくものであるということで、それも目的の大きい3つの中にうたったところであります。 これも先ほど真崎議員からお話がありましたように、太陽エネルギーとか風力エネルギー、それから森林系のバイオマス、生産資源バイオマス、雪氷冷熱エネルギーだとか中小の水力発電、それからクリーンエネルギーの自動車、コージェネレーション、こういった項目それぞれについて利用の可能性評価、こういったものもしたところであります。 その中で、仙北市として、実はこの調査と並行して行ったわけでありますけれども、やはり森林という地域の特徴を生かし、この森林から求めるエネルギーというものの可能性をまず第一番に求めるべきではないだろうかということで、木質バイオマスを利用したエネルギー、これについての調査もあわせて行ったところであります。 これにつきましては、合併前の西木村で既に構想として手がけており、NEDOという新エネルギー開発公団ですか、そこの事業として申請をしたけれども、合併をまたいで最終的に結果が出たのは合併後でありますが、残念ながら採択には至っていない。それはなぜかと言いますと、構想的に、初めて手がけるにはしては構想が大き過ぎるんではないかということが一つと、それともう一つは、やはり減量といいますか発電を起こして、発電をしてクリオン並びににしき園、この区域の電気を賄い、余ったものはできれば外売りするというような構想であったわけでありますが、さっき言ったようにその規模の問題、それからもう一つは電気を起こすための木質チップの単価、これが本当にそこのFS(フィジビリティー・スタディー)の中で採用している単価で安定的に供給できるものか、その信憑性が薄いというような意見の中で採択にならなかったというように聞いております。 実は平成18年に入っての調査等については、その辺も含めまして再度検討をしたところであります。 したがって、仙北市といたしましては、我々が持っている森林資源の活用ということも含め、これが結果的に地域の活性化につながるということも期待しながら、このバイオマスを利用した西木地区でのこの事業を実施していきたいというふうに思っております。それに向けて、農山漁村活性化プロジェクト支援交付金の自然エネルギー利用活用施設整備事業ということで国の交付金、この制度を利用して取り組みたいと思っておりますが、実はこの制度だけでありますと2分の1が国の交付金として、簡単に言いますと残りは一般財源ということになってしまうので、他の支援制度も現在模索中であります。概算で、今事業費として4億2,000万ぐらいの費用がかかるのではないかというような試算でありますけれども、何とか2億1,000万というその半分について市の財政負担が軽くなるような、例えば過疎債をあわせて使えるような方法はないか、こういうことも含めて今、調査・折衝中であります。 これが実現することによって、地域といいますかクリオン及びにしき園、ここで購入している電気、こういったものを自前で賄うとか、さらにはその発電に必要な木材チップの供給ということで、森林業関係の皆さんの活性化、農林関係者への還元、こういったこともできるということで期待しておりますが、いま一歩そういった補助制度、これの調査を力を入れて進めていきたい、そしてぜひ早急にこういったことへの着手をしてみたいというふうに考えておりますので、それに向けてまた議会の皆さんの御理解もいただきたいというふうに思っております。 また、今のバイオ関係以外で、水力発電のお話とか太陽光発電のお話がございました。ことしの仙北市の産業祭で小落差水力発電、メーカーがサンプルを持ってあそこにしつらえていたのを私も見させてもらいました。持ってきていたものについてはシリーズ的にサイズが何種類かあるうちの一つということだったようで、そこまでシリーズ化され、ある意味では完成に近い、実際に活用しているところもその中で紹介しておりましたので、農家の皆さんの中でも御興味があったり実際やってみようかなという方が生まれるのではないかなという期待も持ちながら私も見たところであります。 新しい制度を導入していくということについては、やはり投資対効果を常にだれしも考えながらやることかと思いますので、導入について何らか相談すべき内容が発生した場合には、担当課の方にこういった面についてその支援の制度がないだろうかとかいうことを御相談いただければありがたいなというふうに思っております。 また、太陽エネルギーについては、何軒かは実際に設置されている方もおろうかと思いますが、やはり冬場の積雪が多いとかいろいろそういう条件があっての中で進まない地域ではないかなというふうに思っておりますが、そこをクリアできるような用途、こういったことには積極的に使えるように、向け先等の調査も含めて、他の先進事例の勉強も含めて我々も情報提供をしてまいりたいというふうに思っております。 いずれにしても新エネルギー、つまりは今の化石燃料が枯渇していく、また、そういったものを使い続けることによって環境が破壊されていく、ここを改善していかなければいけないという意味、こちらが非常に大きいと思います。そういう意味での新エネルギーということに対する関心を市民、子供たちもしっかりと持っていく必要があると思います。 今建設中の角館統合小学校、そして神代小学校について採用できないかというお話がございました。角館統合小学校については、もうほぼ完成のところまできております。しかしながら、神代小学校の今基本設計までいっていますが、その中には実はこの自然を利用した発電の部分を取り入れようとしてやっております。これは実は校舎の中のさまざまな電気をすべて賄うという大がかりなものではありませんが、街灯、これを風力と太陽、こういったもので補う、そういうものが校庭にあること、これを子供たちが意識して今後の取り組みをしっかりしてもらいたいなという思いも含めて計画の中にはそういったことを取り入れて今進めているところでありますので、やれる範囲で少しずつでもそういう取り組みをしていきたいというふうに思っております。 以上で答弁を終わります。 ○議長(佐藤峯夫君) 12番。 ◆12番(真崎寿浩君) 確かに新エネルギーは夢物語のような中でいろいろな部分が具体化をしていく中で、それが魅力となって地域づくりにプラスになると私は思っております。 今、市長が初めて私、いや何かちょっとうわさでは聞いておりましたが、神代小学校の方にという話はちょっとはうわさでは聞いておりましたが、実際きちっとした言葉で大小にかかわらずという形で取り入れるということは本当にありがたいことだなと。きょうもゆうべからこの質問を文章を書いて、朝曇っていればよかったんですが、だんだん日が上ってきたら何か冬の割に太陽が暖かいなと思う、本当にきょうは徹夜したせいもあるかもしれませんが、それだけ太陽熱というものについて実感しながらこちら、議会の方に来たところでありました。 住民の意識というものについて先ほどもちょっと触れましたけれども、そのエコシティという言葉がなくてもよろしいんですけれども、何かしらのその新エネルギーを取り入れた施策の中で取り入れていくというような部分をわずかなものでも文章化をしておいたらまた違うのではないかなというふうにも思ったところであります。 極端な話、例えば市長も御存じのとおり産業祭において電気自動車、確かに市長さんお乗りの車と同じぐらいの値段がすると。ちょっと市長さんの車が高いのかな。そういう部分においても、例えば何かしらそういう部分でのPRできる部分、今やれる部分というのがあると思います。ちょっと書き物を見たりしますとNEDOの方からの補助とかいろいろなところからの補助があったりとか、実際問題葛巻の方の資料をいただいた中にはハイブリッド車も含めながら補助金を県と一緒に出しているとかいうような形で取り組みを明確にしている。来年度、20年度の中においてそういう部分が何かしら明確になれる部分があればいいなと私は思っておりますが、その部分、見える部分で20年度取り組みする考えはないのか、それだけを確認しておきたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) やはり意識の問題に関しては、見えてこそ初めて自覚も高まってくるし効果もあるものだと思います。今、具体的にこれこれということについて申し上げる準備もありませんけれども、先ほどの神代小学校のことも含めて、やはりみんなが意識を高めるような、それは経済的に効果の出るところまでいかないにしても、今後の見通しの中でやはりみんなで意識を持つ必要のあるところについては具体的に取り込んでいきたいというふうに思っております。そういった意味でお気づきの点がありましたら真崎議員初め皆さん、議員全員の方から御指導いただければありがたいというふうに思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 12番。 ◆12番(真崎寿浩君) 最後に、そのバイオマスの部分で、具体的にこれだけの中で確かに4億2,000万というその運用する部分での木質チップの単価という部分においては、それの信憑性について低いというような答弁でありましたけれども、私はその部分については林業に携わっている方々の協力によってどうにかなるのではないかなというふうにも考えております。例えば重量を測定する機械、例えば軽トラック1台に積んでいけば1,000円でとるとか、そういう部分でメリットが見えてくればこそ、先ほどの話の中から急に出た話ではないんですけれども、逆にそういうメリットを先行させることによって効果が生まれ、安定した単価が発生してくるのではないかなとも思います。 この4億2,000万のうちの半額というか2分の1の分については市長の答弁そのとおり私もそう考えておりましたけれども、何がしかの中でその事業をすることによって、今言われました林の残材のみならずさっきの新エネルギーの方でも申し上げました端材並びに枝なども含めながら、そういう部分がいろいろな部分でプラスに向いていくものとも思います。この事業については本当に私は期待は大きいものと認識しておりますので、この部分について再度、頑張って早くやるというような答弁をいただければ私もあとお昼にできるのかなとも思いますので、その辺のところをもう1点だけお願いしたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 先ほどの答弁でも申し上げましたように、この木質チップを使ったバイオマス発電については、仙北市の置かれた状況の中でぜひ取り上げるべき事業であるという認識のもとに、先ほどのもちろんチップ単価の問題もありますが、初期投資としての4億2,000万、こういったあたりのこともクリアできるようにぜひ頑張ってこれからも取り組んでいきたいと思っております。 ○議長(佐藤峯夫君) 12番。 ◆12番(真崎寿浩君) そのことについては大いに期待をいたしまして、私の一般質問を終わりたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 以上で12番、真崎寿浩君の一般質問を終わります。 13時まで休憩いたします。                         (午前11時57分)----------------------------------- ○議長(佐藤峯夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。                          (午後1時00分)----------------------------------- △田口勝次君 ○議長(佐藤峯夫君) 通告により発言を許します。 20番、田口勝次君。 ◆20番(田口勝次君) 3点について御質問を申し上げます。 1つは財政健全化と新市の建設計画についてであります。2つ目として、基幹産業農業の実態と今後の展望ということであります。3つ目が仙北市角館町の道路行政の方向についてという、3点について御質問申し上げますが、時間配分の関係も考えまして、1項目ずつ御質問、御答弁という形で進めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 1つ目でありますけれども、財政健全化と新市建設計画についてでありますが、私の思うところは当局の方に詳細に御質問いたしておりますので、項目ごとの答弁にてよろしくお願いしたいというふうに思います。 まず一つは、自治体改革ということでここまできたわけでありますけれども、さきの参議院選挙結果によって世の中が大きく動き出しております。安倍政権がつぶれ、小泉、安倍という形で行われてきた改革は福田政権にかわりましてようやく地方を大事にという風潮が出始めております。しかし、地方は既に状況としては瀕死の状況であり、根本から組み立てが必要ではないかなというふうに思うところで、まだそういう根本から組立するような事態に至っておらないのが現状ではないかというふうに思います。 そういう意味から申し上げますと、仙北市の行政というのはこの政治経済で大きく揺れ動いてきた中で合併当時と相当変化が出てきているのではないかという中での行政でありますけれども、そのことについて当局として敏感かつ的確にとらえて対応しているのかという疑問を抱いている一人であります。 それについては、職員一人一人の判断を要するところでありますけれども、合併協議当時と今日、例えば先般総務省が自治体の財政健全化について発表いたしました数値目標なりそういうものも大きく財政を今後見直さざるを得ない状況に追い込んでくるのではないかということが懸念されます。そういうことで、当局として財政健全化、これまで財政健全化あるいは新市の建設計画、総合計画、これを同時進行という形で進めてきているわけでありますが、今の財政に対する総務省の端的な考え方の変化によって、我が仙北市の財政あるいは計画、そういうものを見直しする必要があるのではないかというふうに私は思っているところでございまして、そういう点について御質問を申し上げたいということであります。 一つは、仙北市の財政力というのは数値的にどのようなものであるのか。その実態についてどのように把握しているのかということをお聞かせを願いたいということであります。また、県内的にその数値というのはどのような状況下にあるのかということを明らかにしていただきたいということが一つ。 2つ目として、数値の中で最も危惧されるのはどういう数値なのか、項目なのか。どのようにそれを改めようということで、今具体的に財政なり仙北市全体としてどのように進めているのか、この内容についてお聞かせを願いたい。 それから3つ目は、先ほどお話申し上げましたが、総務省が発表した実質赤字比率20%で市町村は破綻ということであります。仙北市の実態はどうなのか。さらに、今後の見通し、実質赤字比率のパーセンテージの今後の見通しというのはどのように把握しているのか、その点についてお聞かせを願いたいということであります。 4つ目は、実質公債費比率の破綻基準は35%以上であるというふうに発表になりました。仙北市の実態と、これも今後の見通しについてどのように考えているか。また、改善のため何をどうするのかということについてもお聞かせを願いたいということであります。 5つ目でありますが、仙北市の場合最も心配なのは2つの市立病院の経営であります。医師の充足率が低い、特に田沢湖病院の実態と将来見通しについては、総務省が言う連結赤字比率の指標からも見過ごしできないのではないかというふうに思われます。病院経営についてどのように考えを持っているのか、その所見についてお伺いをしたいということが5つ目であります。 6つ目でありますが、財政健全化と先ほど申し上げました新市建設計画を同時進行することが果たして可能であるのかどうか、あるいは総合計画を含め、新市建設計画の見直しが必要というふうに判断しているのかどうかということについて、考え方についてお聞かせを願いたいということであります。 7つ目が、平成20年度の仙北市の予算編成に既に取り組んでいると思いますけれども、予算編成に当たって基本的に考えを示していただきたいということであります。また、市長や財政担当から各部署に対し特に指示している事項というものがあるのかどうか、この点についてもお聞かせを願いたいということであります。 以上、1つ目の財政健全化と市の計画について御質問申し上げますので、御答弁をよろしくお願い申し上げます。 ○議長(佐藤峯夫君) 当然1時間は持ち時間でしょうから、答弁を行います。 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 田口勝次議員の御質問にお答えいたします。 3項目あるという中の1つ目、財政健全化と、それから新市の建設計画についてということでありますけれども、一般質問に当たって詳細にお考えと、そして個々の具体的な項目で示していただきました。 当初の田口議員のお考え、また御意見の中で1点だけ合併協議当初と現在大きく変わっているんではないかということ、これは私もそのように思います。やはり時代は変化してきている、それに即応した形で物事は進めていかなければいけないというふうに思います。 ただ、合併に向かったときに、市民の多くは合併すれば展望が開けて自分たちの生活は楽になるんだと、大方の市民の方はそういうふうに信じてきたのに、そのギャップは大きいという趣旨の田口議員の御意見もお聞きしていますが、その点については私はそうではなくて、単独で今後やろうという中でさまざまな検討をした結果、個々で合併せずにやったんではその苦しさ、難しさは非常に大きい。合併をすることによってそれを緩和し、そして合併の効果を生かしながらそこを解消していこうということが合併の趣旨であり、当時合併せざるを得ないということで町村民の皆さんに呼びかけたのもそういう背景からくるものではないかと。だからと言って今目立って豊かになったとか豊かにできるということを申し上げるつもりはございませんけれども、やはりこの合併したことを生かしながらその効果を出していくという中で、変化を受けとめて進めていきたいというふうに思っております。 それで、第1点目の仙北市の財政力ということでございますけれども、財政力を示すものとして財政力指数、これについて申し上げますと、仙北市は現在0.29であります。これは県内13市の中で、北秋田市と並んで一番低い数字であります。これは1に近いほど、また1を超えれば超えるほど財源に余裕があるということで、低いということは13市の中で一番余裕のない、苦しい状況であるということであります。 また、2つ目として、経常収支比率というのがございます。これにつきましては92.6%ということであります。これは県内13市で3番目に低い数字であります。 3つ目には実質公債費比率、これは20.2%。これも県内13市比較でいきますと一番高い数字であります。 数値的な表現で財政力を言うとすればこの3つの指標があろうかと思いますが、いずれも仙北市が非常に厳しい状況であるということを示しております。 その中で、2つ目の御質問で、そういった中で最も危惧されるのは何かというお話でありました。これについては、やはり何と言っても実質公債費比率20.2%ということではないかというふうに思います。これが制限を超えることによって起債について制約が加わってくるわけでありまして、財政運営の中で支障を招くことになります。現在20.2%でありますけれども、18%を超えると起債の許可が必要な許可団体ということになるわけであります。 今後のこの数値の見通しといたしましては、現行の実施計画に基づいた推計でいきますと、ピークは平成22年度で20.4%と見込んでおります。そして、平成26年度では18.2%という見込みを持っております。しかしながら、最終年度である26年度におきましてもその18%という数値をクリアできない厳しい状況でありまして、起債発行額の縮減とかそういったことも図っていかなければいけないというふうに思っております。 総括的な意味から申しますと、改善策として、実施計画の遂行に当たりましては、これはローリングで見直しをかけながらいくことにはしておりますけれども、一たん立てた計画であるということで、それを強引に進めるということではなくて、事業の見直しであるとか縮小、それから実施年度の先送り、こういったことも含めながら、見直しをしながら進めていかなければいけないというふうに思っております。 また、もう一つは、先般も行政報告の中で申し上げましたけれども、公債費の負担軽減を図るための運用資金等の公的な資金の繰上償還、これを行っております。平成19年度から21年度の3年間において、総額1億6,000万強の繰上償還を実施する予定にしております。以上で、3つ目、4つ目の御質問についても答弁とさせていただきます。 5つ目の御質問で、そういう苦しい状態の中で心配なのは2つの市立病院の経営であるということでの御質問がありました。確かに2つの市立病院、特に田沢湖病院につきましては昨年8月から常勤医が2人の体制になったということもありまして、非常に経営的には苦しい状況が続いております。9月から内科医が常勤医として1人赴任されまして、3人体制でやっておりまして、一つの改善点といたしましては、夕方5時15分までの診療ということで終了しておりましたけれども、3人体制になったということで、急患については7時15分まで対応をしております。また、火曜日、週に1日でありますけれども、夕暮れ診療として通常の診療体制をしいております。これにはお医者さんのみならず事務も、検査その他のもちろん看護部もそうですけれども、すべて病院として通常機能を果たすような形を時間延長して進めており、地域の要望にこたえると同時に、経営の改善に幾らかでも寄与するようにということでやっております。 しかしながら、それまでの実績として、10月末の事業収支は8,800万強の赤字となっております。今後、光熱水費等のいわゆる経費節減、これはもちろんのこと、これから冬場に入りますとどうしても入院患者もふえますので、この3人体制をできるだけ生かしながら収益の増収を図ってまいりたいというふうに思っております。 また、田沢湖病院に関して言えば、来年度からその元利償還、これが非常に重くのしかかってまいります。こういったことも踏まえながら、さらに医師としての、特に整形外科の医師、それから消化器内科の医師、こういったあたりを獲得すべく努力は続けていきたいというふうに思っております。 こういった状況の病院を抱えながら、その連結赤字比率等のお話がありましたけれども、これについては病院の改革委員会等も含めまして今検討中のところでありますが、2つの病院をどういう形で仙北市として、公営の病院としてやっていくか、場合によっては別の経営の形に移すかということも早期に結論は出したいと思っておりますが、議会の病院の経営等調査研究委員会、特別委員会がございますが、そちらの御意見もいろいろいただきながら今後も進めてまいりたいというふうに思っております。 もう1点、財政の健全化と新市の建設計画の同時進行が果たして可能かという御質問でありますが、私といたしましてはやはり合併のときに立てた建設計画、これに基づいての実施計画があり、それを裏づけるものとして行財政の改革、それはプランがあったりさまざまな数値があったりということで、基本的には同時進行で今後も続けていきたいと思っております。 しかしながら、状況の変化の中で、やはり状況に合わせて変えなければいけない部分、これは適切な判断をし、変更もあり得るということで考えております。つまりは、実施計画については3年のローリングということで当初から考えておりますので、まずは実施計画の中で、先ほども申し上げましたけれども、事業の縮小であるとか取りやめ、先送り、こういったことも含めて取り組んでいきたいというふうに思っております。 財政健全化の中での最後の御質問、平成20年度の予算編成について基本的な考えはどうかということでありましたけれども、基本的にはやはり市民との協働によるまちづくりということについて、これもさらに市民の御理解を得ながら行っていかなければいけない、市役所庁内においては、財政措置の伴わない事務改善の体系的な取り組みと、先ほど申し上げました市民の主体的な活動を伴った、ゼロ予算事業というような言い方もありますけれども、そういったものもどんどん取り入れていきたい、また、それに期待をしているところであります。 このような現在の厳しい状況の中にあって、職員に対してはやっぱり当事者意識といいますか、言われたことをそのとおり実施するという風潮は最近はなくなりつつありますけれども、なお一層こういう状況を改善するのは自分の仕事だという強い意識を持って取り組んでもらいたいということで指示をしておるところであります。 特に20年度の予算をつくるに当たりまして、一つには、市民にとって真に必要な事業を選択して各担当課では組み立てをするようにということが一つ。 それから、新規事業を実施する場合にはスクラップ・アンド・ビルド、これを徹底して、効果について再検討をするとともに、評価・見直しを行いつつ進めること。 そして、さらに3つ目としては、市の単独補助金につきましては、補助目的とか効果、こういったものを十分検討して整理統合できるものはするとともに、所期の目的を達したものについては廃止・縮減するということも進めていきたいと思います。原則的には新規の補助金、既設の補助金の増額、これは認めないという方針で進めたいというふうに思っております。さらに、再三議員の皆様にも御心配をいただいております各種市税を初めとした未収金、これにつきましては、やはり体制を整えると同時に目標を定めて、収納率の向上に努めていきたいということを考えております。 以上のような趣旨で、20年度当初予算について各課の事業を考えるようにということを指示しているところであります。 以上で答弁を終わります。 ○議長(佐藤峯夫君) 20番。 ◆20番(田口勝次君) ただいまの点について再質問を若干申し上げます。 一つは病院経営についてでありますけれども、特にこの今回の連結の関係から申し上げますと、早期健全化基準についてはその市町村の規模に応じてということにその数値が幅広く設けられているようでありますけれども、その早期健全化基準について、市町村の規模に応じてという部分についてどういう見解を持っているのかということをお聞かせ願いたいということが1点であります。 それからもう一つは、先ほど財政について大変厳しいという実態についてはわかりました。それから、事業についても先送りするものとかあるいは見直すものもあるし、このまま実施する、特にローリングに基づいてやっていくのでという考え方が示されましたけれども、そこでお伺いしますけれども、例えば新庁舎の建設について、新しい用地を購入して、そして新しい建物を建ててという事業が財政的に可能なのかどうか、その点についてどのような見解を持っているかということが一つであります。 それからもう一つは、今定例会にも陳情として出されていますが、議会が一度採択をした西木のプールについて、これについてまた議会に陳情書が関係者から出されています。これは特に陳情者の考え方としては、財政の逼迫する中で、大変厳しい状況下の中でどのようにするのかということを指して、いま一度ということで陳情がなされているものというふうに私は理解しましたけれども、こういう点については、では計画どおりにといいますか、そういう実施についてはどのように進めていくかということについて、当局の考えをやっぱり聞いておく必要があると思いますので。 例えばこういう庁舎の問題とかクリオンの問題だとか、またいろいろほかにもあると思いますけれども、具体的に見直しをしなければならないとか検討を要するというものについてはどういうものがあるのか、プラスしてお答えを願えれば幸いであります。 以上2つについてと、それから、最後にもう一つ、副市長の任期は4年ということで理解していますけれども、でも平成20年度で、当時2年でお帰りになるということも、我々の認識からすれば県に帰るということも当然予測されますので、そういう意味では、今先ほど市長が答弁した病院の改善のキャップになっているということと、それから20年度予算の執行に当たって副市長がどういう立場になるのかということについて興味がありますので、どういうお考えなものなのかどうかを答弁できるものであれば答弁していただきたい、この3つについてお願いします。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 病院の連結赤字、またその数値の問題につきましては、それこそキャップの副市長の方からこの後答弁してもらいますが、残りの点について、新庁舎とかプールのお話がありました。そういったものも見直しまた縮減といったたぐいの対象としては考えております。つまりは、合併当初また合併前の各市町村での計画がいろいろあります。しかし、合併した結果まだ使える建物が幾つか発生したり、前からの持ち越しのものがあったり、そういった中で、仙北市という規模の中でどういう施設配備が必要かということを再度検討し、結論は当初の計画どおりになるかもしれませんし見直しになるかもしれませんが、必ずそういうフィルターをもう一度通して進めていきたい。 そういう中で、新庁舎といいますか、今、分庁舎方式ということで既設の3庁舎を使いながら行っておりますが、やはり2年を経過した中でこのような配置、それから組織配置及び位置的な配置の中で早期に総合庁舎なりそういった統括的な、いわゆる新庁舎と申し上げてもいいかもしれませんが、そういう声も外部からも多く聞くようになっております。 ただ、今、今年度予算をいただきましてその調査を始めたところでありますが、市内の利用できるような敷地、建物、こういったことをまずは中心に調査をして、そのような既設、保有しているものの有効活用ということも頭に入れながら選定をしていきたいというふうに思っておりますが、まだ結論を出すまでには至っておりません。 それから、プールを初めスポーツ施設等について、関係者また地域からの要望は特に強いものもあるわけでありますが、これにつきましても学校での体育の水泳指導であるとか地域のスポ小の活用の場であるとかいった中で、どこにどの規模のものということで、これもプールも委員を選定して意見も出していただいたわけでありますが、それを次の実施計画のローリングの中でどの位置づけをするかということを決めていきたいと思っておりますが、この点についてもまだ結論を出すまでには至っていないということであります。 そのほか、同じく西木町の総合スポーツ施設というような構想も合併のときに持ち込まれておりますが、こういったことも地域として全体的なものとして必要なのか、学校の運動のために必要な部分としてどの程度なのかというふうなことも含めながら、今検討をして位置づけをしつつあるところであります。 それから、副市長の件、答えられればということでありますが、平成18年の7月から副市長として仙北市に来ていただいております。そのときにはっきりとした任期は県ともお約束はしておりません。ただ、各県内自治体に派遣されておられる県職員である方の副市長、助役の件につきましては、2年でお帰りになる方がおったり、年度変わりというのも一つやっぱり区切りだというふうにも思っております。来年3月末ということの時点でどうするかということについては、年が明けてから県の方とも私自身も御相談をしながら進めていきたいというふうに思っております。 ○議長(佐藤峯夫君) 東海林副市長。 ◎副市長(東海林文和君) 病院を含めた連結実質赤字比率のお話でございましたが、ことしの6月に財政健全化法が公布されまして、その中で夕張市の破綻といったような大変地方自治体にとって財政状況を含めた厳しい状況になっているということで、そういったことのないようにということで指標を設けてしっかりとした財政運営をしていこうということで、こういった指標が今回提示されたものと理解しております。 具体的な数値につきましては先週末あたりから新聞紙上で出ておりますが、正式な通知は国から12月7日に発せられたというふうに聞いております。したがいまして、最終的な公式な文書としてはまだ私ども把握してございません。ただ、これまでは実質収支比率という、要するに赤字か黒字かということでございますが、そういったものが一つの指標になっておりまして、それがここで言う実質赤字比率という指標でございます。これは今まではいわゆる一般会計、普通会計の中でやっておりましたけれども、これからは公営企業等を含めた全体でその数値を見ていこう、それが連結実質赤字比率という数値でございます。 当市の場合、18年度決算から見ましても実質収支比率は3%台ということで、基金の取り崩しには頼っておりますけれども決算としては適正な数字になっております。現段階で病院あるいは下水道といった、そういった特別会計あるいは公営事業会計を含めましても、そういった意味の実質収支、ここで言う実質赤字比率としてはプラスになっておるということでございます。 情報によりますと、この連結実質赤字比率、市町村の場合は16.25%から20%に達した場合はいわゆる健全化団体ということで健全化計画をつくらなきゃならんと、そして30%を超えた場合は再生計画をつくるというふうな形で示されておるようでございます。ですから、それに当市を当てはめてみますと、健全化の計画をつくる状況になるということはこれは大変なことでございまして、要するにトータルの赤字として20億を超えるような赤字が出るというふうな段階でこれをつくるというようなことになるものと理解しております。当然、財政運営につきましては赤字を出さない、収支均衡した中でやっていくというのが基本でございますので、それを第一義的に、決してこういった、ここで出されている数値のような状況になることのないように、しっかりとした将来を見据えた財政運営をしていきたいなというふうに考えております。 病院につきましては、昨年度も億単位の赤字が出ているという状況でございまして、このままずっと放置をしておきますとトータルで赤字になるというようなことも懸念されるわけでございますので、その辺につきましては本当に強い自覚を持って、先ほど市長が申し上げましたが、病院のあり方についてしっかりとした結論を出して、健全化を図っていけるように努めてまいりたいと思います。 それから、質問にはなかったかもしれませんけれども、いわゆる実質公債費比率につきましてもいわゆる公債費健全化計画という中期的な計画を立ててございまして、その数値の見通しは先ほど申し上げたとおりでございますけれども、そういう形でしっかりとした財政管理をしていくということで進めてまいりたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 20番。 ◆20番(田口勝次君) 時間がないので次の質問に移ります。 農業についてであります。農業についてもそれぞれ項目で御質問いたしておりますので、その点について御答弁を願いたいということでありますが、申し上げたいことは、結局食っていけない農業であれば農業から離れる。そして、農業から離れて働ける場所を求めて仙北市から流出する場合もあるし、また、職を求めて出稼ぎ的なその対応とか、そういう農外所得を求めていくということになると思います。そういう意味では、農業が衰退すると仙北市そのものは必ず衰退していくということは私は間違いない事実だろうというふうに思います。 そこで農業に対して、これまではどちらかというと食っていけない農業といいますか、農業がだめになってきたということについては国・県の政策に、そして市町村がそれを後押しをして農家にそれを実施していただくというような形で農業というのは動いてきたわけですけれども、その責任をやっぱり国・県はもちろんであります。農協ももちろんであります。仙北市もその責任をやっぱり考えなければならないのではないか、農業に対する。 そういう意味から申し上げますと、独自的なやっぱり農業政策というものをどうしても仙北市を維持するために、あるいは農業を維持するために必要なのではないかなというふうに思うわけですが、これまでもいろいろ国の政策や県の政策にのっとって、それぞれ産業観光部を中心にしていろいろな事業というのを執行してきていますけれども、今ここにきて、本当に農家が追い詰められてきている。この実情は恐らくそちらの方に座って農業も営んでいる兼業の人たちが一番よくわかっていると思います。なぜなら、兼業しない限り田んぼも畑も守っていけない。あるいはこれから例えば農地を拡大するにしても、兼業であるから拡大がもしかすれば可能かもしれない。農業を専門にやってきた人はもう追い詰められていく、手放さなければならない、そういう方向ですけれども、兼業の人たちはまだそこには少なくとも少しぐらいの余裕はあるだろうというふうに見られます。 そういう意味での農業に対する分析といいますか、それが少な過ぎるのではないか。分析をして、そして対策を立てるということについて国・県任せにしてきたという仙北市でありますが、その責任を今果たすべきでないかというのが私の質問の中心であります。そういう意味で、昨今における仙北市の農家の実態、経営実態を農業統計上から見て、農業統計上からどのように分析しているのか、そして対応策を考えているのか、その点についてまずお聞かせを願いたいということであります。 それから、いわゆる間に合わない農業から将来展望できる農業に変えるには、中長期にわたっての施策と、それから今すぐ効果を発揮するという意味での短期の施策と、対応策を2つ講じていかなければならないのではないかというふうに思いますが、その点いかがなものか、どのような政策を打ち出すお考えがあるのかということをお聞かせ願いたい。 それから、3つ目ですけれども、農家に来年度も生産意欲を持っていただくためには、何と言っても19年、ことしの農家の決算状況ということについて仙北市として対応する必要があるというふうに思いますけれども、市として具体的な独自の支援策というものは考えないのかということであります。 これは既に20年度産米の生産量というのは既に発表されて、県に割り当てが来て、秋田県は最大規模の削減率であります。量にしても新潟に次いで2番目という状況であります。米つくってもだめだと、削れというペナルティーが加わっての削減でありますから、これはこれまでの農業そのものを守らなかったという国の厳しい締めつけであります。それにどう対応していくかということよりも、むしろそういうふうにつくってはならないという、米専属といいますか、米をやっぱり専門的につくってきた農家からすれば、米をつくってはならないということになればやる気が失われていくということにもなりかねませんし、そういう意味で生産意欲を持たすためには何らかの打開策が必要ではないかというふうに思うんですが、その点どうなのかということをお聞かせ願いたいということであります。 以上の点について御答弁をお願いしたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 2つ目の御質問として、農業の関係でありますけれども、仙北市の農家の経営実態が農業統計的にどうかということでありますが、米を中心として農業を続けてきておるこの地域におきまして、米の生産費とその収益性ということでは、これは19年の2月に発表された県内の農業経済動向ということで数値が出ておりますけれども、金額で申し上げますと、10アール当たりの素収益では10アール当たり11万2,044円という数値が上がっております。また、所得に関しましては3万5,892円という数字が出ております。これは17年産米の生産費と収益のことでありますけれども、2年前、3年前、つまりは平成15年、14年と比較いたしますと、極端に、3分の2とかそういった割合で収益性が悪くなっているというのが農家の現在の経営状態ではないかというふうに思います。もとはと言えば、もっと収益性の高い状況であったということであります。 さらに、今後の見通しについて言えば、現在のように原油高また米の値段そのものが下落をしているという中にあって農家の経営は非常に苦しくなるという状況にあるのが仙北市であり、また秋田県なべてそういう状況であるというふうに認識しております。 そういった中で、やはりそこを打開していくために米に依存した今までの状況の中から、作付面積のもちろん割り当て、指導というものもありますが、売れないものをつくっても最終的には実になって返ってこないという中にあって、やはり作目を米以外のものをふやしていく。1年前、2年前にもちょっと申し上げましたけれども、現在、米の比率がこの地域について言えば4分の3、75%から70%ぐらい。これを米50%、他の農業作物50ぐらいにもっていくことによって、さらに米の変動等によって大きく左右をされない強い農業に変わっていけるんではないかというふうに思っておりますので、そういう意味で申し上げますと、確かに国・県の指導に従って市も行ってきてはおりますが、国としても全体的な流れの中で農業政策を出しているものと私は思っております。 したがって、その中で米だけに頼らず農家として生計を保っていくためには他の作物にも転換していく必要があるんじゃないかということも含めましてのことで、そういった意味では市としても集落営農の推進だとか認定農業者の育成だとかいうこと、これによって効率的な農業ができると同時に、作目、これについても強い農業、午前中にも別の形で申し上げましたけれどもホウレンソウであるとかアスパラであるとか、また、畜産についても仙北市としては比較的早くから着手し、そしてその実効を今上げつつあると思います。こういったものをさらに力を入れていくことによって打開をしていきたいというふうに思っております。 それから、19年度の農家の決算状況に仙北市として対応する必要があると思うがどうかという御質問、市としての独自な施策がないのかということでありましたけれども、品目横断的経営安定対策ということで新しく変わってはきておりますが、国としてもその足りないところについて気づき、方向転換を早くも打ち出されつつあるところであります。 今回、米価の下落もありますけれども、農家に実際お金が入るのは先になりまして、結局は来年度の農業を続けていくための再生産の意欲、ここにつながってくるわけでありまして、そのために、これはJA秋田おばこ、農協が主体的にやることでありますけれども、19年度のこのたびのことに限って資金の借り入れ利息、これについて市も補助をしていこうというような独自的な施策も今行おうとしておりまして、この件に関しましては今議会に補正予算をお願いしている案件でございます。 農家の意欲なくしてやはり農業が継続しないし、それが継続しなければやはり環境にも関連してくることでありますので、ぜひこの辺は、田口議員の表現でいくと間に合わない農業という表現ではなくて、やって間に合う農業に何とか各農家が取り組んでいけるように支援をしていきたいというふうに思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 20番。 ◆20番(田口勝次君) 1点だけですけれども、東北6県の農家1戸当たりの農業所得というのは121万6,000円が平均だそうです。秋田は幾らかと言いますと、83万4,000円であります。これは東北6県最下位。しかし、逆に農外所得では秋田が328万6,000円で、東北6県で最高です。ということは、農外所得をふやすという施策でいくのか、農業所得をふやすということでいくのか、どちらかにやっぱり絞っていかなきゃならないときに至っているのではないかというのが私の考え方であります。そのことに対する答弁については、時間がございませんので産業建設委員会の中で議論をもう一度したいというふうに思います。 次の問題に移らせていただきます。 最後ですけれども、道路行政についてであります。時間がないのであれですが、国土交通省が今回68兆円を10年間かけて道路整備をするという中期計画素案を発表しました。その道路特定財源の余剰分について一般財源化するかどうかということについてのよしあしは別として、いずれその計画の中には、例えば道幅が狭くて救急車の走行や路線バスの運行に支障がある、そういう生活幹線道路も5,000区間で対策を実施することなどが盛り込まれています。 私、今申し上げたいことは、かつて同じように国交省が危険な踏切、これを緊急対策としてやると、解消するということを出したときに、菅沢踏切についてその危険な踏切に入っているのかという議論をした経緯がございますけれども、そのものの踏切には入っていない。しかしながら、その他特に対策が必要と思われる踏切に菅沢踏切が挙げられているということを答弁としていただいておりました。その内容をずっと追って調べてみましたけれども、こういうことです。 法定踏切の定義というのは、踏切道改良促進法に定める踏切道の改良を促進することにより、交通事故及び交通の円滑化に寄与することを目的としたものである。この踏切の定義に定められている踏切道改良促進法に基づいて、この菅沢踏切は危険な踏切であるという認定をいただいたのであります。そして、そのことについて、道路管理者である県につきましては、国が示しているその踏切道の改良について、例えば種類としては立体交差化するか、あるいは構造改良するか、歩行者等立体横断施設整備をするか、保安設備の整備ということなどが挙げられていますけれども、菅沢踏切については立体交差の対象踏切から今後は構造改良踏切に切りかえをするというふうに見直されました。そして、菅沢踏切の現状について、構造改良で行うけれども、ただし未整備となっている、未調整となっているというふうに国土交通省の内容には記されています。 なぜ未調整となっているかということについては、道路管理者である県の国交省への回答は、道路線形や沿線環境、用地の処理等を考えると立体交差は極度に非現実的であることから、現状の平面交差による道路幅員の改良、踏切の拡幅で考えていきたいという内容が道路管理者である県から国交省に回答として申し上げられています。 ところが、調査をしてみた結果、鉄道事業者あるいは国交省とも、その後県の動きはないというふうになっています。仙北市はこの件について、道路管理者である秋田県に対し何らかのアクションを起こしているのかということを伺いたいわけであります。 それともう一つは、法的な措置として指定された菅沢踏切について何ら手をつけないという事実について、現状に対して仙北市としてはどのように考えているのか、その点について仙北市の考えをお聞かせ願いたい。 さらに、法に言う指定された踏切道について、道路管理者と鉄道事業者が協議して改良を実施するというふうにありますけれども、現状、協議に至らない原因というのは道路管理者側にあるのか、いわゆる県にあるのか、それともその原因は仙北市にあるのか。それについて、どちらなのかということについて御答弁を願いたいということであります。 以上、この県道沿線では最近非常に事故がふえています。このことについては仙北警察署に聞いていただければおわかりになると思いますけれども、仙北市内で最大の交通事故多発地点であるというふうに指しています。ですから、危険なものについてやっぱり改良を進めるには、どのような手法でもって改良していくかということについて早急に結論を出すべきだというふうに思いますけれども、その点いかがでしょうか。 次に、田沢湖庁舎に通うたびに思いますけれども、これもさきに質問していますけれども、神代第1幹線の不規則な道路形態について、何ら進展していないのかどうかわかりませんけれども、産業建設委員会にも、あるいは議会にも全く経過の報告はありません。相手との折衝状況について、これまでどの程度行っているのか、そして、どのような感触を得ているのか、その見通し等について、経過を含めて御説明をしていただきたいということであります。 それからもう一つ、岩瀬・北野線について。国体前に105号線に結ぶところについては完成しましたけれども、当初目的であります105号と46号線の環状線あるいは短絡線という考え方からいくと、最も難関なところであります内川橋から横町橋までの未着工区間について、これを基本的にどう取り込んでいこうとしているのか。どうも計画等については全く入っていないようでありますので、今後、例えば事業年度あるいは事業費見込み、事業担当課などどのように具体的に進めていくのか、仙北市の青写真についてお伺いをしたいということであります。 それから、横町線についてはさきにも質問していますけれども、まだ未解決部分があるように思われます。でもお話を聞きますとどうも大体その方向が定まったというお話もあるので、その状況についてもし御説明できれば説明していただきたい。 以上であります。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 途中で時間がなくなるかもしれませんが、できる範囲でお答えいたします。 まず、菅沢踏切でありますけれども、これについては今田口議員が経緯についてお話ししたとおりであろうかと思います。我々としては踏切の安全、そして菅沢の105の交差点、十字路、ここの安全性もあわせて一体のものだという認識で取り組んでおります。 ただ、踏切の事故についてのお話がありましたけれども、当方でも警察に12月5日に問い合わせをして確認をしたところ、踏切にかかわる事故としては特に警察としては、そういう意味では、沿線の特に市営住宅の大きい曲がりのところの事故と、こういったことを警察としては非常に意識してとらえておりましたけれども、今のところ地域からの要望も警察は受けていないというお話もございました。しかしながら、まず安全のための改善ということは必要ということを認識の中で、市として取り組みがどうかということでありますけれども、今までも今のような踏切、そして交差点改良、これをあわせて県の方には陳情をし、協議を続けております。この半年の間でも、5月の28日には仙北地域振興局の建設部課長会議でこの要望もしておりますし、それに基づいて振興局長に対してさらに大きい要望もしております。 また、毎年定例的に行っておりますけれども振興局との行政懇談会、これを行っておりますが、その席でも局長初め皆さんにその話をし、9月11日には建設部の部課長とそれから仙北市の建設部とで協議もしております。内容については、今言っていますその踏切及び交差点の改良の話であります。ただ、9月で途絶えておりますのは、その後に水害がありまして、その対応に県の方も手をとられたということもあって今中断しておりますけれども、市としても大事な問題だという認識の中で、県を通して、特に県の中でも仙北地域振興局を通して、その早期改善方を求めているところであります。 それから、神代第1幹線につきましては所有者の方と協議を4回ほどしておりまして、理解をいただきかけたところまではいっておりますが、実はその後御家族で御不幸があって、地権者の方がひとり身になったということもあって心理的な動揺もある中で、こちらから無理なお願いもできないままに現在に至っているということで、また相手の方のお気持ちも踏まえながらこの実現方に向けて進めてまいりたいというふうに思っております。 それから、岩瀬・北野線につきましては、都市計画決定を昭和37年に受けて長期にわたって継続しているものでありますけれども、今御指摘の小館そして横町間、これについてはお寺が2つあって墓地もそれに伴ってある、非常に難しい区間であるというふうに思っております。それがつながることによって生まれる効果というものもあり、当初計画されたものであることも十分承知はしております。しかしながら、今言ったように経費また時間のかかる区間であるという中で、先ほども総合計画並びに実施計画の見直し等のお話もさせていただきましたけれども、これについても慎重に計画を再度見直し、どういう形で進めるか、または縮小するか、そういった検討をしていきたいと思います。 一つだけ、これにつきましては、実は仙北市の建設計画の実施計画の中に平成20年度から27年度までの事業として、事業費約18億ということで一応織り込んでおります。ただ、それについては先ほど先に申し上げてしまいましたが、このとおりできるか、やるかということについては十分な検討をして慎重に取り扱ってまいりたいというふうに思っております。 答弁漏れあったかもしれませんが、以上で終わります。 ◆20番(田口勝次君) 終わります。 ○議長(佐藤峯夫君) 以上で20番、田口勝次君の一般質問を終わります。 暫時休憩いたします。14時15分まで。                          (午後2時05分)----------------------------------- ○議長(佐藤峯夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。                          (午後2時16分)----------------------------------- △戸澤清君 ○議長(佐藤峯夫君) 通告により発言を許します。 23番、戸澤清君。 ◆23番(戸澤清君) 質問の数は多いんですけれども、的確な答弁をいただくために単刀直入に御質問いたします。よろしくお願いをいたしたいと思います。 まず最初に、新年度の国・県に対する要望活動についてということであります。 秋田県も合併によりまして自治体の数が69から25になって3分の1に減っておりますが、その多くがいわゆる合併自治体であるというスケールを背景にして、国・県に対する陳情、要望活動が非常に激しさを増していると、こう言われております。特に、御承知のように県は対等協力関係で、サポート役に徹すると、いわゆる地域振興局を中心にそういうスタンスで臨んでおります。常に現場の生の情報を持ち込んでくれる市町村が何よりもありがたいと、このようにも申されておりました。 そこで、いわゆる新年度の方針のもとに主な要望事項、さらにそれについての要望活動をもう既にやっておられると存じますけれども、どういう形でやっておられるのか、またこれまでやってこられたのか、お伺いをいたしたいと思います。 次に、農業青年のリーダー養成についてということでありますが、今の質問のやりとりにもありましたけれども、国の農業政策というのは毎年これは見直しですね。農業の農という、農業はいつも「曲がって立つ」というんですけれども、農業の「農」の字は上に「曲がる」という字が最初からついているんだとこういうお話で、下の「立つ」だけは、あの「辰」は別だけれども、「曲がって立つのが農業だ」とこういうことを言われてきていましたんですが、そう言った人もおりますが、とにかく米価が安い、それから、集落営農は赤字のところが大きく出てきている状況だと。 そうした中で、懸命に挑戦している若い方々も、経営者もおります、各部門ごとに。そういう方々が寄り集まって語り合う場が必要だと。それを行政がやっぱり機会をつくってやる必要がある。先ほどの議論でありますけれども、分析あるいは実態、やる気のある方の考え方というのをしっかり把握しなければ政策も打ち出せないのではないかと。国の農政がしょっちゅう変わるものですから、やっぱり市が独自にやれるところからきめ細かな政策を展開していかなければ、これは何ともならないんじゃないかと、つくづくそういうふうに若い方々も感じておりますし、若い方々も何かをなしたいという情熱はあるんですよ。ところが、その情熱をこうなってくるとこれを何に向けたらいいのかという迷いの段階にも入っている。非常に自信をなくしつつある状況でありますので、今これは手を打たないと大変なことになるんじゃないか。 まず若い方々にこっちで最初は集まってもらって、あとは自主的に代表者を決めて、そして議論してもらう、お茶代は出しますと。そのソフト事業の中に、あるいは勉強する講師を呼ぶなり、そういうことを自主的な形でやるように行政が仕向けていただきたい。 そういうことでありますが、実は私、まだ若いころ一度こういう集会に出席したことがございます。秋田市で1泊2日の研修会。ところが、主催者のタイトルに、集まってきたらその集団から何かが生まれるはずだと。テーマは何もない、最初からテーマはないと。日本カウンセリング協会というのがありまして、そこの会長さんが横浜国立大学の教授でありました。その1泊2日の研修会のタイトルがそういうものですから興味を持って行きましたが、その先生方がひな壇に並んでいて、手あぐらかいて何も言わないんです。普通ならば何時から何時までこういうテーマで話をして、分科会があるのかと、研修会、そういうシステムが普通ですが、あなた方がここへ集まってきたと、おのおの学んで帰れ、何かが生まれるはずだからと、あとは全然言わない。だから怒って帰った青年たちもかなりおりましたけれども、辛抱強く待っておりましたら、やっぱりそんな中から「こうやっていたってしょうがねえから、まずテーマを定めて、だれか年長者の司会でも立てて始めましょう」と。最初沈黙の5分間みんな続きましたけれども、最終的には1泊2日の研修会が非常に心の糸が結ばれたすばらしいものでありました。むしろこういうのがこれからのいわゆる学校教育にも取り上げて、あるいは、先ほど市長が市民参加による地域づくり、まちづくりをしなければ、これは何ともならない、そのとおりでありますが、そういう仕掛けを行政が、特に農業青年、今これは手を打たないと大変ですから、そういう形をとっていただきたいという趣旨で質問しましたが、これはどうなのか。 それから、これに関連してですが、平成17年の12月定例会でこういう質問が出たんですね、合併後の最初の広報ナンバーワンに載っておりますが、行政区域の中で、それぞれの行政区域、合併した後の行政区域の中で、それぞれの役割分担がある、いわゆる農業の基本的な考え方を聞きたいという細川俊雄さんの質問でありますが、これについて市長が、農業の大切さはこの地域では特に大きな問題である、いわゆる3地域の気候的・地形的なそれぞれの特色があり、その中で地域ごとに農業ビジョンがどうあるべきかと、いわゆる農業関係団体、農業関係者、あるいは行政が一体となって議論してまとめ上げていく組織をつくっていく考えであるという答弁をしております。そういうことが今どういう形になっておられるのか、これもわからないものですから、あわせて質問をいたします。 次に、これは大変大事なことなんですが、議会でこうした一般質問の際に答弁されたもの、あるいは陳情や要望書で採択されたもの、その後の経緯、検討、取り組みの過程というものが、進捗状況がわからないものが多いんです。だから、節目節目にわかるようなやり方を考えてもらわないと困ると。やはり市民に対して我々は代弁者でありまして、説明がつかない。振り返って議会広報を見ても、はっきりした前向きな答弁がかなりなされておるんですよ。このことについて今後どう対応されるのか。 一般質問の通告書を出しますと、あとは答弁のための当局検討会が開かれると思うんですが、こうしたやりとりを踏まえて政策にどう生かすかという検討会が果たしてしっかりなされているのかどうかということであります。そこら辺について、ひとつ今後の取り組みについてお伺いをいたしたいと思います。 次に、4番目でありますけれども、老朽化した福祉施設であります。これは前からいろいろ、合併前からの問題でありました。清眺苑、寿楽荘については、御承知のように老人を預かる施設としてはとても考えにくい、特に寿楽荘など行ってみますとわかりますとおり、あれは施設監査でも受けたら大変ではないかなと思うくらい、ほかのお客さんが行ってもそう感じるそうです。現場にいる職員の皆さん方も非常に心配だ、しかしこれに金をかけていいのかどうか、あるいは予算要求していいのか、あるいは、いつどういう形にしてこれをやっていくのかということがはっきりすれば、それなりのやっぱり態勢が、働いている人たちの気持ちもあると思うんです。 これは行政改革大綱にもあります。今まで広域でやっている後三年更生園あるいは角間川更生園がいわゆる民間、法人ですか、法人化するということに決まったようでありますが、各自治体においても施設の老朽化を契機に、財政事情の問題からもその方向が多くなっている、これが一つの流れだと私は思います。したがって、国もそうした施設を民間で取得したり建設する場合などには資金まで出すように、こうした制度が今なされるようになった。そして、民間に移行した場合、問題は職員の処遇だと思います。職員の処遇だと思いますが、双方の協議に基づいて、そして契約で納得のいくような形でやっているのが先進市の例でありますので、やる気になれば、よくやる気になれば何年間はこういう給料でやると、普通は3年だそうですけれども、その後はいわゆる人事との絡みでいろいろな調整をしながら、やはり職員にその処遇について心配をかけないようにそういうふうな形に切りかえるという例が特に宮城県なんかやっておるんですが、そういうことを今これは早く取り組まないといけないのではないかという、そういう時期だと私は思うんですが、その点についてひとつお伺いをいたしたい。 それから、最後でありますが、教育施設の整備充実についてです。今2つの小学校、角館統合小学校、神代小学校、教育予算が大きくウエートがなされておる。したがって、お金もないわけですが、しかし各学校の実態を見ますと大変であります。要望を出しても学校現場からとてもかなえられないものですから半分あきらめているといったような何かムードもあるんですが、例えのお話で恐縮ですが、角館の中川というところがあります。これは角館の3区と言われるところなんですが、中川というのがあるんですけれども、あそこのいわゆる建築技能組合、十何年になりましたけれども、これは大工から左官から板金屋、それから塗装、建具屋まで全部入っている。それで、十何年になりますが研修して資格を取ったり、そして保育園とか小学校に毎年技能奉仕をしているんです。ことしで十何年になります。 これは前もってその現場の先生方から直してもらいたい、あるいはこういうことを何とかやってくれというような、前もって調査して紙に書いて出してもらう。それに対応するために自分たちの材料、余った材料を持ち寄って、そして毎年奉仕活動をやっている。ことしも秋にやりました。ところが、問題は屋根なんですな。屋根の上はだれも見れないんですよ。これは常にここの学校だけじゃないんですが、角中もあるいはほかの学校もそうだと思いますけれども、板金屋は専門家ですからすぐ上がっていろいろ、雪どめのビスなんかみんな腐っちゃっているんですよ。それを毎年取りかえているんですけれども、ただ、もう限度なんですよ、あのトタンというのが。ことしの冬になると本当にこれはもう大変だという、反省会で出ました。 それで、屋根というのは普通は我々は3年に1回とか塗装するんですけれども、なぜかこの教育施設というものは私も余りつぶさに実態を見てこないんですが、建てればだめになるまでそのままのところが多いんです。そして、もう最後は取りかえなきゃいけないという事態に今なりつつあります。だから、何とかしてこの実態を、いわゆる技術専門グループでもいいんですよ、半分ボランティアでやると言っているから。そういう実態を調査していただいて、やっぱり年次計画なり整備計画なりをやっぱりこれを早く立てないと、現場もやっぱり大変でありますし、そういう考え方に戻れないものかと。今やり出しているかもしれませんが、そのことについてひとつ、どういう考え方でおられるのか御質問をいたします。 以上でありますが、どうか的確な答弁をお願いできれば幸いであります。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 戸澤議員の御質問にお答えいたします。 まず、市としての要望活動でありますけれども、国・県への要望活動につきましては毎年度県のまず市長会において各市から提出された要望事項を取りまとめをいたしまして、国・県へ要望をしております。今年度、仙北市からは地域医療確立のための自治体病院経営に対する支援ということが1点。そして、2つ目としては農業集落排水事業への県費かさ上げ補助の継続実施について。そして、3つ目として生活バス路線への補助制度の堅持と新たな公共交通システムへの支援制度の確立という、この3項目について出してきたところであります。 また、そのほかに、先ほどもちょっと触れましたけれども仙北地域振興局とは定例的に行政懇談会を行っておりまして、各部門の課長クラスの方たち、そして局長も含めて、当方も各部局一堂に会しまして、あらかじめ出した要望に対してその回答をもらい、その場での議論をしたりしながら状況を理解していただく、そして、その対処をしていただくというような努力をしているところであります。 ことしの地域振興局との懇談のときには、地域医療体制の確保、そのための医師確保支援についてということが1点。そして、角館地区における高校整備計画の再検討について、また、道路河川の整備について、こういったことを要望をしてきたところであります。 そのほかにも市がメンバーとして参加をしております各種協議会、団体、こういったものの立場で国・県に対して要望活動、これをしてきたところであります。先般、水害の際に議会の皆さんが直接県の方に要望に行かれた際も、私も一部同道させていただいた部分もありますが、今後とも緊急の場合は緊急に応じて臨機応変に要望の活動は続けていきたいというふうに思っております。 それから、2点目の農業青年の育成ということでありますけれども、市としては後継者というか若者の農業離れを阻止し、農業に関心を持ってもらい、農業を続けるという観点から、フロンティア農業研修等市としても支援をしながら行っております。農業試験場等での研修期間中は、行政としてはその活動状況を把握をしながら研修費の補助、こういったものを中心に応援をしてきたところであります。そして、その過程を経て、農業についた就農後の活動については、これは県の仙北地域振興局の農林部普及指導課が農業近代化ゼミナールというもので仲間づくりや生産技術の向上に努めて、それに参加をしていただいているわけですが、この集まりにつきましては、非常に広い範囲であると同時に、種類の多い、またさまざまな志を持った人たちを一堂に会してということで、各人に合ったきめ細かいような支援というものができにくい状況であるというふうに理解をしておりまして、そういった意味から、議員が御要望しておられますように、やはり市としてやる気のある若い農業青年の育成、これを支援していく必要があるというふうに思っております。 それで、今、認定農業者協議会と連携をとりながら、この若手農業者の意見交換の場、これを持つことを企画、計画をしております。父親世代の農業者と意見交換をしたり、さまざまなことを学ぶ機会として活用できればと思いますが、その中にあって、その会の進め方として、先ほど戸澤議員が例として御自分が経験された日本カウンセリング協会主催の会合のあり方、そういったことも含めて、今後のこういう研修の場、意見交換の場のつくり方の参考にさせていただきたいというふうに思っております。 なお、この秋に神奈川県の相模鉄道の二俣川の駅の構内で行いました山の楽市を継続してやってきてはおりますが、ことしに関して言えば2人の若い農業者の方もそこに参加をしていただいておりまして、貴重な体験をしたということでの感想を伺っております。 3つ目の、一般質問、要望等のその後についての状況がはっきりとわからないということで、これについてはまことに申しわけないところであります。一般質問でこうしてお答えしたこと、また、陳情・要望等について、各担当課においてそれぞれそれを具現化すべく課題として取り組んではおります。しかし、反省点もございまして、各担当課ベースでそれを取り扱っていることによって全体的な流れとか、私の方でのフォローができにくいというようなところもございまして、今後においては今言ったような一度検討を前向きに行うという姿勢に立った事項について、その後の経過、結果について全庁的にわかるような仕組み、これをつくっていきたいなというふうに思っております。 さかのぼって調べてみますと、合併前のいずれかの町村でそれに類したというか、それを行っておったところもあるようでございますので、そういったことも参考にしながら総括をし、そしてフォローができるようなそういう仕組みもつくっていきたいというふうに思っております。 いずれにしても、出てきたことに関してはその場ですぐできるとかどうとかいうことよりも、非常に大きな課題が多いかと思います。総合計画の中で位置づけ、そして実施計画の中にそれを具体的に張りつけて実際は事業としては進めていくということになりますので、その点についても御理解をいただきたいというふうに思います。 4点目として、老朽化した福祉施設の件でありますが、これは仙北市としても、特に行政改革特別委員会からも御指摘を受けておりますけれども、早急に合理化のため、行政改革のためにも、まず優先的に取り上げる課題だというふうに思っております。 老人福祉施設、正式の名称として老人福祉施設整備計画だったかと思いますが、このような計画を今策定する手はずになっておりまして、最終的にはその中で各施設の位置づけ、そしてトータル的にどのようにしていくかということを明確化していきたいというふうには思いますが、具体的に御指摘のあった清眺苑また寿楽荘等について、建物の状況も非常に老朽化が激しいということも含めまして、これまたお話のありました法人化、民営化ということも視野に入れ、検討しておるところであります。 広域で管轄しております角間川更生園、後三年更生園についても、先ほどもお話がありましたけれども、法人化をして、そして法人化をすることによって建物の建設に対する支援、補助が得られるというような点も利用しながら進めていくということでありますし、また、大仙市についても基本的には民営化、法人化ということで進んでいるというふうに聞いておりますので、なお、さらに一層細かくよその情報も聞きながら進めていきたいというふうに思っております。 4点目の教育施設のことについては教育委員会からの答弁もあろうかと思いますが、基本的なこういう修復、改修についての予算づけでありますけれども、やはり各施設を持った現場からの要望申請の中で、市全体として財政状況をにらみながら優先順位をつけてやっていくということになりますが、建物の場合、屋根の傷みが建物全体の傷み、その後のことに大きく影響をするという中で、非常にお金のかかる修復工事になろうかとは思いますが、全体的にある市有財産を大事に使っていくという観点からも、慎重に、そして効果的な財政判断をしていきたいというふうに思います。 以上で答弁を終わります。 ○議長(佐藤峯夫君) 本来、一般質問というのは市長並びに副市長、教育委員長、教育長が答弁するのがこれが例でありますが、ただいま要請でありますので、特別に許可いたします。 大楽教育次長。 ◎教育次長(大楽進君) 学校教育の整備充実についてという御質問でありましたが、現在教育委員会では小学校9校、中学校5校、それから幼稚園3園を管理しているところであります。 角館統合小学校の完成によりまして来年度から西長野小学校、東小学校が閉校になりまして、小学校が7校あるわけでありますが、施設の整備につきましては小規模な工事、それから維持管理上の修繕工事、それらにつきましては学校からの要望もございますが、今定期的に確認を行いまして、予算に計上していただきまして対応しておるところであります。 ただいま市長答弁にございましたが、基本的なことにつきましては、学校からの要望もございますが財政上のこともありますので、緊急性、必要性の高いものから順次実施している状況であります。しかし、議員おっしゃるような大規模な修繕工事につきましては、実態を調査の上実施計画に計上いたしまして、整備に努めてまいりたいと思っております。 現在予定されているものとしましては、前からこれも言われておりましたが角館中学校の屋根の改修工事、それから議員御指摘の中川小学校の屋根の修理工事、これらにつきましては現在実施計画に入れておりまして、角館中学校につきましては平成20年度から、それから中川小学校の屋根及び外装の改修工事につきましては平成21年度からの計画に入れておるところでございます。 今後も、財政状況もございますので、学校施設の整備につきましては十分配慮しながら進めてまいりたいと思っておりますので、どうかよろしく御理解をお願いいたしたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 23番。 ◆23番(戸澤清君) 最初の国・県に対する要望活動の件でありますが、いわゆる市長会での要望、あるいは地域振興局については行政懇談会というようなことでやられておるわけですが、それから緊急的なことについてはその都度、早く言えば本市の営業活動が不足でないかという観点の意味から質問したのであります。というのは、常に現場の実態あるいは政策的な考え方、あるいは現況を、その前の段階からやっぱり県や国当局に情報提供するため足を運んでもらいたい。2段階、3段階で、これは当然陳情あるいはあれも時期がありますけれども集中する、それは当然ですが、その前にひとつ、常に足を運んでいただきたいということなんです。 これはなぜ営業活動が少ないかと言うと、それなりの根拠があって私も質問しておるんですが、やっぱり非常に活発なんですよ、いろいろほかの。県サイドにおいても、やっぱりそういうふうに常に前に足を運んでいろいろな実態を聞いたりお知らせをいただいたりするということが非常にありがたい、そうした形をとってなおかつタイミングよく陳情をするというふうなスタイルを何とかやっていただけないものか。 常に職員が用事をつくって出向く、あるいは出向かせるというような態勢、姿勢というか、それを我が市はもう少しやっていただけないものかということなんです。やっていただきたいという趣旨なんです。そのことについてひとつ再度決意のほどを伺いたいと思います。 それから、農業青年のリーダー養成、これは何とかひとつ、一生懸命やっている方々、取り組んでいる方々がこの今の農業の行く先に対して非常に不安を持って取り組んでおります。しかしながら、かなり挑戦意識を持ちながらやっておるんですが、どうしても収入が足りないものですからやっぱり働きに行かざるを得ないという方々もおりますし、何とか農業だけでひとつやっていきたい、別のものを取り入れてもやっていきたいという、熱意は非常に強いんですが、それが個々ではできない、やっぱりお互いの連帯意識を持ってひとつ議論していくという場を、これはやっぱり社会教育的な考え方かもしれませんが、きっかけをつくるのは行政、あとは自分たちでやってくださいという呼びかけをどこかでこれをやって、最初は人数が少なくても結構ですがやっていただかないとうまくないんではないか。認定農業者の研修会あるいは協議会だとかいろいろそれはありますけれども、それとはまた別に、いろいろな方々がおりますのでそれらをリストアップして、最初はリストアップして、そしてその輪を広げていただく、そしてまちづくりに、自主的に輪が広がっていって、そして地域づくりに、あるいは農業の実践にできるようにやっていただくという形で今後向けていかないと、合併後の一般質問の中でもありましたけれども、市だけでどんどん与えたってこれ何ともできるものじゃないんです。やっぱり自主的なそういう組織を立ち上げる。最初はわずかな人数だけれども輪を大きくしてくださいと、あとは放せばいいんですよ、自分たちでやってくださいということで。お茶代ぐらい出して。そういうことを強く、特に若い方々は望んでおります。合併後ですよ、合併後。それを心がけてやっていただく気があるかどうか。 それからもう一つ、議会の一般質問に対する答弁ですが、非常に議会の最終日に市長が真摯に受けとめて積極的に対応しますということを言っておるんですが、実は振り返ってみればどうなっている、経緯がどうなっているのかというふうなことが非常に多いので、いつも報告しろということはできないと思いますけれども、例えば市政報告のときに附帯資料としてあの懸案はこういう状況になっているとか、逐次、いつもじゃなくても逐次にそういう報告、その親切さがあっていいんではないのかなと。あるいは陳情・請願の採択については各常任委員会にたまに、あの件はこういう経過だと、しかしまだここまでいっていないけれども今こういう経過だというようなことをやっぱり報告していただくことが必要ではないか。そうすることによって、我々も市民に対して報告ができますし、市民も安心してそういう実態がわかれば市に協力するという気持ちにもなるんですよ。そういう姿勢がないとまちづくりというのはできないのではないか、これからは。そういう観点で私は質問した次第ですので、どうかひとつそういうことを心がけていただけないものかということです。 それから一つ、老朽化した施設についてですが、実は介護保険制度が平成21年度から変わりますが、認定度が1級の方々が今度在宅介護、ホームステイあるいはショートステイ、デイサービス、そういうふうに変わるわけなんですが、それに付随していろいろなことが変わってくる。だから、その前にやっぱり、前々から民営化という問題については、この古い施設についてですよ。あれは市で建てて云々というとこれは大変なことではなかろうかと思うんですよ。 行政改革でもせんだって非常に議論になったと伺いました。だから、やっぱりスピードがつかないとこれは改革にならないと思いますから、そういう方向だとすればやっぱり早目に協議したり準備に取りかかっていく必要があるんじゃないか、制度がどんどん変わっていきますから、そうしますと民間の引き受ける方でもやっぱりそれなりの準備と計画が私はあると思うんです。だから、そこら辺をやっぱり十分に方針があるとすれば、早目に検討に移っていくべきというようなことを市長がそうした指示を出していただきたい、そうすればやっぱり進んでいくと思うんですよ。 問題は、行政改革というのはやっぱりスピードが加わらないと何も行政改革にならないと私は思いますし、財政事情もこのような状態だとすれば、早目にやっぱり検討に取りかかって、そしてやっていただきたい。双方が協議していけばはかどることですから、そういう、もちろん地元以外にも、あるいは地元でも、熱意のある方の申し出があると伺っております。そこら辺は黙っておかないでやっぱりすぐ取りかかって、問題点があったらそれをまた話し合うというような、そういう積極さを何とか持っていただきたいという趣旨で申し上げましたので、再度御答弁を願って終わりたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) まず第1点、要望活動についてでありますが、事業の要望等に当たって、前もっての県なり国へのそういった説明が不足しているのではないかという御指摘をいただきました。この点に関しましては、今の御指摘を十分把握しながら、今後の活動に生かしていきたいというふうに思います。 また、農業を志す若手のやる気を育てるといいますか燃え立たす、そのための一つのきっかけを行政がつくって、そして組織として立ち上がるような形をぜひやるべきだという御意見でありました。先ほど認定農業者協議会と申し上げましたのは、当然、認定農業者の協議会の定例的な会合とかもあります。また、水田農業の協議会もあります。単にそういう会があるからそれに参加ということではなくて、そういう認定農業者の中でやはり若手の育成、これからの農業ということを真剣に考える方をメンバーとして、そういった方たちとも御相談をしながら、若手の育成の機会、やり方、これをやっていきたいというつもりで申し上げましたので、お話があったように何とかその芽をつぶさないように、市としても機会をつくることに心がけたいというふうに思います。 それから、3点目の一般質問、要望等の結果のタイムリーな議会への報告、これについては、御指摘いただきましたようにやや欠けるところがあったというふうに反省もいたします。できるだけその進捗について当該委員会なり議会全体に、それは事項によっての判断も入ってまいりますが、皆様にも共通の情報として持っていただけるように、進捗状況の報告ということについて我々も心がけていきたいというふうに思います。 それから、老朽化した福祉施設の件でありますが、先ほどお話がありましたように、介護保険制度の見直しが21年にあるわけでございまして、当然それも視野に入れながら、その中で法人化なり民営化なりということも図っていけるように、こちらとしてもできるだけ時間をかけずに結論を出せるようにしていきたいというふうに思います。 御質問の中にありましたように、民間の方でそういう意思を表明しておられる方もおります。そういった一部の方と事務的な面での意見交換だとか打ち合わせは既に行いながら、それに備える形で市としてどういう方向が選べるかということの取り組みはしておりますので、今後もさらに全体の状況を見ながら、民間の方の御意向も聞きながら、そして国の制度の成り行きも見ながら、この老朽化した福祉施設の今後について進めてまいりたいというふうに思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 23番。 ◆23番(戸澤清君) 一つ教育施設について、これは各学校すべてにわたると思うんでありますが、実態の調査、そして何年度から何をやるというそういうこまいことまでできる場合とできない場合があるかもしれませんが、緊急度合いもありますでしょう。ところが、今2つの学校の年次計画を説明されたんですけれども、そのほかの学校もやっぱりそれぞれいろいろあるみたいです。だから、そこら辺を調査していただきたいと思うんであります、実態調査をですね。 それから、市長のいわゆる今の一般質問に対する対応についてでありますが、この議会の後のいわゆる検討会、市当局の検討会、そして、そこでいわゆる協議して集約した形で、あるいは問題点を浮き彫りにして、そして対応を各あれに指示するというような、そしてあるいは政策に生かしていくというような、こういう検討会を充実させた形でひとつやっていただきたいという趣旨でありますが、この点についてひとつ、最後、一言ずつで結構ですのでよろしくお願いします。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 一般質問等のアフターフォローにつきましては、最初の答弁でも申し上げましたように、そのフォローの仕方について不足している部分は自覚をしておりますので、やり方について新しく制度なりシステムを取り入れていきたいということで考えておりますので、いわゆる言いっ放しにならないように今後も気をつけて取り組んでいきたいということで考えております。 ○議長(佐藤峯夫君) 小林教育長。 ◎教育長(小林一雄君) 教育施設の設備の充実、先ほど大楽次長の方から2校の事例を申し上げましたけれども、私も今手持ちで何十項目かの項目を持って整理をしているところであります。 やはり、議員御指摘のように緊急の度合い、それから今までの計画を見直す、そういうことも含めてですが、年次計画にしっかり乗せて、乗せるだけじゃなくてやはりそういう切実な要望のところにも提示をしまして、御理解をいただきながら進めてまいりたいと思っております。 ○議長(佐藤峯夫君) 23番、戸澤清君の一般質問を終わります。 15時15分まで休憩いたします。                          (午後3時03分)----------------------------------- ○議長(佐藤峯夫君) 休憩前に引き続き会議を開きます。                          (午後3時16分)----------------------------------- △浅利則夫君 ○議長(佐藤峯夫君) 通告により発言を許します。 16番、浅利則夫君。 ◆16番(浅利則夫君) それでは、私から一般質問をいたしますけれども、簡略に質問しますが、答弁の方も簡略で結構です。早く終われればそれにこしたことはありませんが、誠実によい簡略な答弁を御期待申し上げながら質問したいと思います。 まず初めに、現在の状況、生活状況が目まぐるしく変わる社会情勢の中で、市民の生活をどう守っていくお考えなのかということについて御質問させていただきます。 ことしの米価はJAの仮渡し価格で60キロ1万500円から800円、Bで農協単独の補助で1万800円。米というのは超低米価の状況となってしまいました。農水省の発表による一昨年の、06年度の米の家族労働報酬、これは1日2,046円とのことです。これを時給にするとたったの1時間256円、これが一昨年の米の労働報酬であります。昨年度の数値ですので、ことしは御存じのとおり1万円台、1万500円、800円のこうした米価では、肥料代、農薬代、その他もろもろの諸経費を引いた残り、所得はほとんど出ない状況ではないのか、時給ゼロ円となりかねない、こうした状況のように思います。実際こうした農業の現状、今の現状を仙北市はどのようにまずとらえているのか、この御所見をお伺いいたしたいと思います。 また、各種税、料の増、また景気低迷などで市民生活がもう大変な状況となっているこのさなかにおいて、今のガソリン高、灯油高、これから寒さが厳しくなる中において今の灯油はたしか1リットル90円台、もう5年前と倍近い値上がりの状況であります。 市民の生活予算を直撃しており、暖房を控えられない高齢者や病人、その家族等からも「いや、何とかならねえもんだか。仙北市のせいではねえども何とかならねえもんだか。本当に大変だ」、このような悲痛な訴えがたくさん私に訴えられておりますけれども、市民がこのような状況の中で、市長はこの仙北市民の今の状況下どのように市民生活を守っていくお考えなのか。特に高齢者や低所得者対策、そしてまた一番最初に上げられた農業対策、こうしたものへの緊急の対策が今必要ではないかと思うものであります。 具体的には2回目、3回目の質問でいたしますけれども、最初は市長のまずこうした現状の御所見をお伺いいたしたいと思います。 次に、災害対策についてであります。 ことしの9月16日の夕方あたりから17日にかけて、この豪雨によりまして仙北市、特に桧木内地区は沢や川のはんらんが相次ぎ、大きな被害を受けました。しかし、県北の北秋田市や能代市の方の被害が余りにも大き過ぎたのか、新聞報道等では仙北市の状況はほとんど取り上げてもらえませんでした。 こうしたことから、仙北市議会が県議会の各派代表への陳情に行った際、ある会派の代表は「えっ、仙北市でも被害があったのか。全然知らなかった」と、このような感想を漏らした代表もおったほどであります。まずは仙北市においての実際の総被害額はどれほどだったのか、これは仙北市管轄だけじゃなく川や山、国分、県分、こうしたものもさまざまありますので、被害状況、被害総額、これをできましたら市の分、国の分、県の分、分けながら具体的な被害額をお伺いいたしたいと思います。 そして、それらの被害に対しての今後の具体的な災害復旧の取り組みについて、これも市の分はおおよそ聞きましたけれども、改めて市の分も、そして国・県分も報告がありましたら、もらっていると思いますのでお願いをいたしたいと思います。 また、今回の豪雨災害で、河川改修をしていたところとしていないところの差がこの被害に歴然とあらわれておりました。河川改修の必要性を改めて認識させられましたけれども、今回の災害での河川はんらんをした沢や川の河川改修の取り組みについてお伺いいたしたいと思います。特に桧木内川における門屋以北の改修につきましては、地元の関係上、もっと、ずっと詳しくお伺いをいたしたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。 3番目に、認定こども園の取り組みについてでありますけれども、昨年10月に認定こども園制度がスタートしました。今、秋田県内では、これまで11施設が認定こども園として認定されているようであります。仙北市の幼稚園、保育園の設置状況を見ますと、生保内地区や神代地区においてはもう幼保一体の、あるいは幼保連携がうまく連携できており、もう時代の最先端をいっているスタイルのように思いますけれども、その他の施設では幼稚園単独型、保育所単独型という現状であります。 こうした単独型の施設、これを認定こども園とするよう早急に取り組んでいく必要があるのではないかと考えるものでありますけれども、仙北市の市長の御所見をお伺いいたしたいと思います。あわせて、これは教育長も含めて御所見をお願いをいたしたいと思います。 4番目ですけれども、すみません申し込みでは「証明書」とありましたけれども、「障害者控除対象認定書」のことであります。この発行についてお伺いいたしたいと思います。 同認定書の発行につきましては、仙北市では仙北市所得税及び地方税の障害者控除等対象者の認定に関する規定ということで、これは昨年の12月に制定していただき、その業務等行っていただきました。ただし今年度の春の申告においては、なかなかこの制度、その内容は対象者にとってまことに私の思うに不親切で、そして申請窓口を狭める内容ではなかったのか、手間暇をかけさせて毎年の申請がしづらい、毎年しなければならないと、なかなかおっくうにさせる制度の設置でありました。 例えばこれは毎年有料で診断書をもらってその都度出す。そんなことでなく、今全国では対象者に市の方から直接、その対象者の方に申請書を出してくださいというような対応をしているところが多いのであります。市民が自分から出向いて申請書をもらって、毎年医者に行って診断書をもらって申請する、こうしたことでなく、真に障害者というかその対象者にとって親切な制度に改良すべき点が多々あると思います。 そこで、まずは具体的に数値も含めてお伺いいたしますけれども、介護保険での支援認定を受けている市民の人数はいかほどであるのか。そして、そのうち障害者等の手帳を取得していない人は何人いるのか。そして、今春の申告におけるその人たちの障害者控除対象者認定書の発行に当たって、窓口に相談に来た人数、申告者の人数、そして実際に認定書を発行された枚数というか人数というか、そこをまずは具体的にお伺いをいたしたいと思います。 その人数、この数値をもととしまして2回目、3回目の質問をさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 浅利議員の御質問にお答えします。 まず、農家の現状につきましては、これまでの一般質問でも御質問がありましたが、農業のさまざまな政策転換、また米価等の現状を見ますと、非常に厳しさを増している状況であるというふうに認識しております。 先ほどお話がありました農業所得の計算についてははっきりと私どもの方わかりませんが、1ヘクタールから2ヘクタールぐらいの農地で耕作をしている場合、400円台等とかいう数字も確かに見せられております。そういった意味からも、非常に厳しい状況で農業は今進んでいるということは認識をしております。ただ、一方、5ヘクタール以上の農家になりますと1,800円とか1,900円、そういう数字が統計上は上がってきております。そういったことも含め、集落営農であるとか大規模農業によってそういった点もカバーできる道もあるのではないかというふうに認識しております。 また、市民への石油高等による暮らしにくさといいますか、そういったことに対する認識はどうかと、対策はどうかというお話でありますけれども、生活支援ということについては一つの規定の中で申請できる制度も持っております。したがって、今、灯油が幾らだからそれに対する市としての緊急的な特別対策ということは、現在の時点では特に考えていないということを申し上げておきます。 それから、9月17日を中心にした災害の件でありますが、被害総額というお話でございましたけれども、これは河川、道路、それから農業施設関係、農作物関係、そして農業施設、多岐にわたりますので、ちょっと私トータルのもの、数値的にはっきりと責任ある答え方ができないので、担当部署の方から答弁をさせます。 それから、認定こども園の件でありますけれども、議員御指摘のように仙北市内の保育園、幼稚園、この中で旧田沢湖町の神代地区の神代こども園、また生保内地区のだしのこ園、それぞれ幼保一体化施設として取り組んでおります。それ以外の角館4カ所の保育園、また西木地区2カ所の保育園については、幼保一体化とか認定こども園という形ではないのが現状であります。 保育に欠ける子の保育ということを目的とした保育園と、それから幼児教育ということを目的とした幼稚園、これの一体化については、基本的には一体化の方向で進むのが好ましいというふうには思います。しかし、現状から変えていくに当たりましては、やはり地域のニーズがどうであるかということで進めていくべきことであって、一律仙北市はすべてが認定こども園であるということもまた行き過ぎではないかというふうに思っております。 また、保育園という形式の中でも弾力的にその保育時間の問題であるとか、また幼稚園機能を持っているということは言い過ぎかもしれませんが、弾力的な考え方での児童の預かり方ということもしている場合もありますので、御相談いただくということと、やはり保育園しかないところで幼稚園の規模が現在どのような状況であるかということも我々の方でもまた再度調査の上、認定こども園というものへの取り組みについて考えていきたいというふうに思っております。 それから最後、障害者の認定書でございます。これにつきましては、今までも浅利議員からの御質問、この件に関する御質問をいただいたことがあったかと思います。その都度同じような答弁になることでありますけれども、この障害者という、介護認定ということと障害者としての手帳発行ということはまず基本的には別ものであるということ、これは今までも申し上げてきたところであります。 要介護の認定を受けた方で障害者の手帳を持っておられる方は数から言いますと、要介護認定を受けている方、介護認定者が合計で1,891人おります。その中で障害者手帳の所持者が649人、約3分の1の方が手帳をお持ちであります。 障害者手帳の申請に関しましては、まどろっこしいとか申請しにくいという御批判もありましたけれども、決してそのようなことはないと思ってはおりますが、その認定基準に該当する方がおれば当然認定されるわけでありますので、御当人ないしは御家族、扶養者の方が申請をしていただいて、その内容、程度について判断をし、認定に至るということになりますので、ぜひその辺のところはお申し出いただきたいというふうに思います。 以上で御質問に対する答弁を終わります。 ○議長(佐藤峯夫君) 小林教育長。 ◎教育長(小林一雄君) 認定こども園の取り組みについてという御質問でありました。 旧3町村と言いますと、3地区それぞれこの就学前教育の、あるいは保育のあり方に特徴がございました。田沢湖の幼保の一体化施設で進められているケースが一番進んでいるケースだかなと思いますが、保育園のみの地区といいますと角館と西木と、しかし、その西木の場合は幼稚園教育からスタートして、そしてこのたび保育園という名前ですが施設的に見ましても幼稚園の教育をカバーできる内容を含んでいるものだというふうに認識してございます。 認定こども園の利点、先ほど市長も触れておられましたけれども、今保育園だ、幼稚園だというふうな境をなくする時代、特に就学前の子供の保育あるいは教育を一体化していこうという観点から、小学校以上を預かる私たちとして、幼稚園教育が充実していくという観点で認定こども園は大変いい制度かなと、こう思っております。 特に西木地区の場合ですと、施設の現状から見ましても先ほど申し上げましたように幼稚園教育をカバーできる施設が整っている、教育活動が整っているということでもあります。それから、保育の場も十分確保できているということでありますし、また、これまで幼稚園教育の幼稚園指導要領にのっとる教育活動を展開してきた職員が占めているという観点からしても、大変内容のカバーできる状況にあるというふうに思います。 ただ、認定こども園に移行していくためには幾つかの課題がございます。今まで福祉が保育園、教育委員会が幼稚園という、今までのカバーしているそれぞれの責任が違っておりました。そこを一本化する、一義的な責任を負う部局を決めること、さらには保育園と幼稚園のかかる費用、料金体系といいますか、そういったものがこれまで違っていたということを一本化するという作業を通して、できるところをやはり認定こども園に進めていければなというのが教育委員会としては思っているところでございます。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 大変申しわけございませんが、先ほど答弁の中で誤りがございましたので訂正をさせていただきます。 先ほど介護認定者、そして障害者手帳の所持者の数を申し上げましたけれども、介護認定者については数字として1,595、そして障害者手帳所持者については579と御訂正をいただきたいと思います。先ほど申し上げましたのは要支援の対象の方も含めて申し上げてしまいましたので、大変すみませんでした。 それから、先ほど御質問の中で、特に西木地区の水の被害で門屋以北の件もございましたが、これは被害額その他、各担当からの中で、建設部長の方から答弁させていただきます。 ○議長(佐藤峯夫君) 田口建設部長。 ◎建設部長(田口陽一君) お答え申し上げます。今回の災害によります公共土木災害関係についてお答え申し上げます。 秋田県で公共土木災害として今回の災害で採択されましたのは26カ所、2億3,300万でございます。仙北市においては公共土木災害として11カ所、4,135万円です。それから、市単独として3カ所、これは河川でございますけれども、575万円でございます。それから、単独の河川公園として2カ所、1,800万円です。それから、公共の桧木内川桜堤公園として730万円でございます。合わせて、仙北市としては7,240万円ほどでございます。 このほかに、緊急的に当日またはその後に土砂の撤去それから土のう積み、そういうものがございまして、そういうものの積み上げたものが約220万円ほどかかっているという状況でございます。 それから、今回の災害と関連するわけですけれども、桧木内川の河川災害復旧といいますか改修についてでございます。これにつきましては、地域からいろいろと要望等ございまして、今後の桧木内川河川改修のあり方について地域からの要望がございまして、10月25日に秋田県の桧木内川の改修に対する住民説明会がございました。その際に、当初今年度で休止するということの通告がございまして、仙北市としてやはり地域住民、また用地買収者に明確な説明のないことでの休止はうまくない、うまくないといいますか、住民の納得が得られないということで申し入れをして、10月25日に地域住民との話し合いを持っております。その中で、当然いろいろな要望が出されまして、仙北地域振興局として秋田県本課の方に今後継続するという方向で要望していくという振興局からの方向性を示されたところでございます。 それから、今回の災害の中で特に宮田地区でございますけれども、上桧木内の宮田地区で河川改良のために一部用地を購入しているという箇所がございまして、これも行政懇談会等でそういう指摘をされ、また早期の改修に向けての要望について依頼がございまして、これにつきましても県の方にその旨の申し入れをして買収したのであるとすれば、当然そういう計画が事前にあるという立場から一日も早い改修をお願いしたところでございます。 これについて、正式には来ておりませんけれども、今回の補正予算の中に盛り込まれたと聞いております。詳しい内容については後日振興局の方に問い合わせしたいというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(佐藤峯夫君) 16番。 ◆16番(浅利則夫君) 順次一つずつお伺いしたいと思います。 実際、今の最初のところの低米価問題ですけれども、実際この日本の農政というのは財界追随、米国追随の農政で、この農業を瀕死に追いやっている、これが実情ではないかと思います。御存じのとおり穀物をエタノール化するというようなことで、世界の穀物不足はもうますますこれから大変になってきていると思います。いつでも簡単に輸入できるような時代は終わったと私は思っております。今こそ農家が安心して農産物を生産できる、米を生産できる体制づくり、これが必要ではないかと思うものであります。 実際、仙北市の今年度の施政方針でも、ほとんど農業部門は国の減反の配分等、また経営安定の品目横断的なものがほとんどで、営農集落の取り組み等ほとんど国からの直接の方針しかないと。私はこの国の今回の方針で一番問題だったのは、特にそして参議院選挙でもその結果があらわれたのは、中小の農家がもう完全に見放された、見放されている施策である。そして、仙北市もそれに追随してほとんど見てもらえないというようなことがこの低米価に加えてこうした状況が本当に農家のやる気をなくしているんではないかと、このように思っている次第であります。 こうした仙北市のやっぱり国に追随した横並びの政策をそのまま私たち仙北市の農家に押しつけるのではなく、家族農業が続けられる、4町歩以上でも安心して農業が続けられる、そうした政策を基本的に今持つことが大事ではないかと。この基本的なそういうのを持てば、おのずと次の施策や政策が生まれてくるのではないか。これがなければやっぱり今の農家に自信が持てないというか、希望が持てないと思うわけであります。何とか仙北市の基本の姿勢として、すべての農家が安心して継続できる、そうした仙北市の農業を基本にしていただきたいと思いますけれども、そこら辺、お考えをお伺いいたしたいと思います。 また、次の高い石油問題ですけれども、現在この税金等、介護保険も含めて今度は後期高齢者で負担増になる世帯も出てこようと思います。さらには定率減税が今回で全廃になる予定であります。そうした負担増、税金等で負担増の中での今回の厳冬期に、これから寒くなるというときにかけての灯油高、市民の節約にも限度があります。もう限度を超えているんではないか。こうしたことはこれから決算で出てきますけれども、税金の国保料を含めてこうした滞納の額にあらわれているんではないかと、このように思います。何らかのこうした急激に厳しいときにきたときは、何らかの救済措置を定期便に打ち出していくのも市の役目ではないかと、このように思うわけであります。 ということで、今の灯油高に対しまして、北海道の北見市では福祉灯油制度というのを設けて低所得者に全額ではないけれども、資料を前もって市長さんには見ていただいておりますけれども、そうした心温かい政策を打ち出し、こうした取り組みが全国に今度波及するんではないかと、このように思うわけでありますけれども、先ほど市長はほとんど考えていないと言われましたけれども、そうした、仙北市で考えなければ国に対する要望も含めて、何らかの政策を打ち出す、引き出してくるというようなそういう手法もあると思いますので、何らかの策を考えてもらいたいと思いますけれども、御所見をお伺いいたしたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) まず、米の価格が低いこと、この状況の中で仙北市の農業の基本をどう考えるかということであります。 確かに市としては国・県の施策に基づいて進めている点が多いわけでありますが、仙北市が主として耕作しております農業作物としてはやはり米であります。米は秋田県単独の作目でも仙北市単独のものでもなく、全国の米総生産高の中で秋田県がどうやっていけるか、仙北市がどうやっていけるか。その中でやはり国の施策、これを頭に描きながら、その中で仙北市のとるべき施策を進めるという意味では、追従という表現もされたように思いますが、決してそういうことではなくて、仙北市の農業に一番見合ったやり方をするという中で進めているところであります。 そういう意味で、小規模農家については、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、やはり大規模の農業をすることによって効率化が図られ、その結果として時間当たりの収入、所得というものも大きく違ってくるというようなデータもあるわけですので、切り捨てというお話でありますけれども、やはりそれでやっていける農業種目といいますか作目、また手法はどうかということで市としても指導し、方向性を求めていきたいというふうに思っておるところであります。また、そういうことの考えのもとで進めてきているところであります。 また、灯油が値上がりしたことによる、確かに北海道の、いただいた資料によりますと美唄の例を教えていただいたわけでありますが、こういうところが全国の中で出てきているということも我々も聞いてはおります。ただ、やはり物価高、それによって生活ができない、こういったことに対しては、基本的には生活保護という制度があるわけで、そういった中で総体的に今の世の中で生活をしていくについて、ある判定基準の中で生活に困窮をする、それに耐えられないという方についてはそれなりの支援をしていくという考えでありまして、個々に油が高くなった、何が高くなったということで今一つ一つについてその対応策を考える段階ではないということで、仙北市は特にそのことを考えていないということで先ほど答弁させていただきました。 ○議長(佐藤峯夫君) 16番。 ◆16番(浅利則夫君) 何かこう冷たい答弁で、寒さがますます寒くなるんですけれども、こうした要望はまた次回に回しまして、時間がありませんので次に進めさせていただきたいと思います。 先ほど当局から詳しい災害の状況を額も含めて聞きましたけれども、実際こうした災害、この被害の災害復旧工事、これから雪もだんだん多くなってくる時期であります。額はしっかりわかりましたけれども、これからそれの工事をしっかりとやらなければならない、これがまた今工事に出てくると豪雪地帯、上なんてもう特にです。去年おととしは2メートル以上、ハウスの屋根まで雪が積もったというんであれば何メートルぐらいかおわかりになると思いますけれども、こうした状況であります。 そうした中で、しっかりと復旧工事をしていただきたいわけですけれども、特に今回、この前の臨時議会で予算をいただいた農地被害等の部分ですけれども、やってもらった後、これから工事に多分入ると思います。やってもらった後、雪の中でなかなかやってもらったところを確認できないことがありますけれども、確認できるとなれば多分来年の春、雪解けでしっかり直っているのか直っていないのか確認できると思いますけれども、そうした分、工事が早く終わってそこで終わりでなく、住民の立ち会いのもとでしっかりと終わったかというこういう確認をできる体制をとっていただきたいものなんですけれども、農地、施設災害部分です。それはどうなんでしょうか。 もう一つ、河川改修に関してなんですけれども、実際1回休止するというようなことで、それが復活したということでちょっと安心しました。また、宮田地区においても今回補正で少し入っているというようなことで安心しましたけれども、全体的に今回、住宅の床上浸水したところ、市役所のデータを見ますと15ほどあります。河川改修というのはなかなか進まないもので、いつになっても、10年、20年ぐらいかかる。同じような水が来たとき、大体河川改修が全部終わっていればいいんですけれども、終わっていない場合また同じところが被害に遭うと、これがまず豪雨災害の普通なんですけれども、住居の床上浸水したところだけ特別に今までの堤体のかさ上げをして、同じような豪雨が、水量が来たときに、再び床上浸水にならないような対策、例えばこれは堤体だけでなく市道が堤体になっている部分もありますので、そうした細かい対策も必要ではないかと思いますけれども、その基本、その考えについてお伺いいたしたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 田口建設部長。 ◎建設部長(田口陽一君) 河川改修につきましては、基本的に議員御指摘のような説明会で意見が出ました。しかしながら、県としてはやはり計画に基づいた中での改修というようなことでの回答をいただいているという状況です。 ただ、今回の災害状況の中で、例えば個々の住宅が孤立するというような状況等については、やはりそこの全体的な河川の問題とは別に、そこの特定の場所ということでございますので、それについては今後県の方でもその住宅のあり方といいますか、その周辺の整備といいますか、そういうものを現地を踏まえて対応したいという話を現地でしております。個々のそれぞれの問題について、そこだけできればいいわけですけれども、当然そこをやったことによってまたその上下流が被害に遭うということになりますので、改修についてはやはり順次に改修してそういう災害に対応するというのが基本的な考え方でございますし、県の方からもそういうふうに言われております。 ただ、今回御指摘のような孤立した住宅とかそういう問題については、個々に今後の現地等で話し合いをしているところです。 以上でございます。 ○議長(佐藤峯夫君) 野中産業観光部長。 ◎産業観光部長(野中秀人君) 災害の復旧の関係ですけれども、国庫補助対象の災害とそれから市単独の災害がありますけれども、いずれにしても年度内に完成をしたいというふうに思っております。それで当然ですけれども、完成した後は検査、それから農家の確認もしたいと思っております。 ○議長(佐藤峯夫君) 16番。 ◆16番(浅利則夫君) 農地施設等災害は住民から負担金もいただく事業でございますので、何とかしっかりとやっていただきたいものと思います。 また、特に建設部長にお願いですけれども、やっぱり河川改修は長くかかるということで、実際に床上浸水したところを抜擢すると桁沢地区、中里、長戸呂部分、そしてちょっと私場所を確認しませんでしたけれども、小渕野字山崎、宮田を除くとあと4カ所なんですよ。宮田はちょっと難しい要件がありまして、宮田地区に対しても下流の用地買収しているところの改修はしていただきたいんですけれども、特に宮田地区に、この4点は堤防のかさ上げで被害がおさまるんではないか、宮田地区に関しては河川改修のほかに、こちらから行って上流に向かって宮田橋を渡って紙風船の広場におりる川沿いの取り付け道路、あれが堤防の役割を果たして後ろの方に大きな災害をもたらしたと私こう見ているんですけれども、あれをグラウンドの高さまでおろすべきではないのか、おろせば大体あそこに半分以上水が流れていくんではないか。どうもあそこの上部を見れば堰堤もあるし、上のあの部分の曲がりくねったところは簡単には改修しそうな場所でありませんので、被害を最小に食いとめるためにもあの部分をちょっと検討をお願いしたいと思いますけれども。これは答弁は要りません、何とか検討をお願いしたいと思います。ということで、次に移りたいと思います。 認定こども園についてでありますけれども、市長から条件の整っているところ、地域のニーズのあるところから順次整備したいというふうなお言葉ですけれども、力強く、にっこりといたしました。 特に西木地区のにこにこ保育園についてでありますけれども、これはちょっと経緯を言いますと、にこにこ幼稚園時代、地区の保育の要望が多いことから、幼稚園と保育園、この2つは財政的には無理だということで、また近い将来にこうした幼保一体の制度が、建物の中で幼稚園と保育園が同時にできる仕組みができるので、何とか保育園にさせていただきたいというようなことで保護者からもかなり説明会をいただきながら、泣く泣く保育園にしたというような経緯がございます。ということから、保護者会では今、先生も含めてにこにこ保育園ではこの認定こども園について勉強会をしているというふうなこと、この前聞きに行ったら話しておりました。何回かかなりやったと思います。 こうした強い要望があるにこにこ保育園、これはさっきの市長さん、教育長さんの答弁からすると、もうすぐにでもこの条件にぴったり合っているんではないかというようなことで、やるべき課題も今ちょっとお聞きしましたけれども、この課題は一本化にする、部局を一本化する、これはもう簡単なことで、やる気があればすぐできることでございます。費用の一本化も多分財政が、よく仕組みはわかりませんけれども負担が市にとって多くなるのか少なくなるのか、多分多くなるからこういう一本化というようなことだと思いますけれども、今の時代、少しぐらい費用が要っても住民のニーズにこたえる施設の整備がもう絶対必要だと思いますので、早い取り組みをお願いしたいと思いますけれども、その一本化について、今課題と言いましたけれども、この課題の解決方法も当然検討していると思いますので、そこら辺もうちょっと詳しくお願いをいたしたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 小林教育長。 ◎教育長(小林一雄君) 課題の一本化ということでございますが、保育園というものを担当しているのが厚労省といいますか市で言いますと市民福祉部、幼稚園をカバーしているところが教育委員会ということで、同じ市の中に2つのそれぞれのいわゆる指導管理をしているところがあるという観点で、県では教育委員会の中に幼保推進課というものを新しく置いた経緯がございますが、市として教育委員会に置くか市民福祉部の方に置くのか、あるいは全く新しい部局として置くのかというようなことについては、そのいずれかの形になろうかというふうに思っているところであります。 まだ具体的にそのことについて教育委員会として協議してございませんけれども、そういうことをクリアするには連携の中で進めていく中で解決できるものだというふうに思っております。 ○議長(佐藤峯夫君) 16番。 ◆16番(浅利則夫君) ということは、この前ふらっと行きながら、もうこんなに勉強会をしていると思わないで意見を聞きに行ったときに、もうそんなに運動しているんだ、勉強しているんだというような、私もびっくりしました。 ということで、これはどのぐらい、幼稚園の方も多分これは先生方もその態勢づくりを勉強しているんでないかなと思うんですが、ということで、これは時間を設けないで早急にその一本化する窓口を設けて行っていただきたいものだと思いますけれども、実際認定こども園になるにも去年10月1日からスタートしたということで、必ずや年度初めとかでなくても途中でもできると思います、条件整備ができれば。そうした面で、一日も早い取り組みをお願いしたいと思います。 また、こうした取り組み、にこにこ保育園だけでなく別の保育園、幼稚園でも一度はやっぱり説明するべきではないのか、こういう制度があるということで。その中で、いやそこまでやらないまでも、地域のニーズそのものの調査も必要ではないかと思いますけれども、そこら辺の答弁をお願いしたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 認定こども園の話でありますけれども、方向性としてはそのような方向が将来望まれるであろうし、仙北市としても持っていかなければいけない。ただ、ニーズがどうなのかということをお話させていただきました。 特に西木のにこにこ保育園が現状ありますけれども、その前身はにこにこ幼稚園であった。しかし、合併前の旧西木村で保育園の道を選ばれたということの中で現状があるわけでありまして、幼稚園というような性格を持った施設がどういう形で皆さんが望まれておるか。今お聞きしますと、皆さん一生懸命勉強もされているようであります。実情がどうであるかということを我々サイドとしても、保育園サイドそして幼稚園サイドの両面から、教育委員会そして市民福祉部が地元の皆さんの状況をよく把握した上でしかるべく進めてまいりたいというふうに思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 16番。 ◆16番(浅利則夫君) どうかそういう方向でお願いをいたしたいと思います。 最後に、障害者認定の対象認定書の発行についてですけれども、市長は先ほどの答弁で障害者認定と介護認定は別のものというふうなことでありましたけれども、これは昔は別だったと思います。昔というか最初のころはそこまで話がいっていなかったと思います。 介護保険ができたのは最近ですし、その中で手帳なしでも控除できる道があるというふうなことで厚生省の方もかなり勉強しまして、答弁も毎年進歩した答弁になってきているんですよ。今の現時点では、厚生労働省ではこうした控除対象者の認定に当たっては要介護認定も判断材料の一つであると。これで、窓口での拒否等がここではなくよその方の自治体でありましたのでうちの方の国会議員が質問したところ、これはそこで拒否するものではない、申請があれば受け付けるべき、こういう趣旨のものであると、こういう態度であります。 実際、これはおととしの答弁だったかということで、こうした厚生省の判断をいち早く制度化したのが秋田県では三種町であります。今三種町では、去年度の状況を見ますと、うちの方では介護認定1,595人のうち手帳を持っている人が579人ということは、1,000人以上の人が私にすれば対象者であるにもかかわらずほとんど普通の控除が受けられていない状況ではないかと、先ほどそういうことを言っとった、この認定者数を報告してくださいと言って質問したのに一言もなかったですな。言ったっけか。ところが、去年の三種町では去年の要介護認定を受けた人、これが800人のうち480人も申請がなされている。これはどうしてかというと、窓口に来いというようなことでなく、診断書も書いて出せというようなことでなく、実際にはこの認定判断について、介護保険の認定のことも書類的に利用させていただきますというような同意書をもらいながら、診断書も要らない、認定証の有効期間もずっとこの判定がある限り有効であるというような、毎年の申請も要らない、ただ欲しいときは役所の方から申請者、該当者に対して申請書を送って郵送等で受け付けをする、こういう親切な申請状況でなければ何ぼいい制度をつくってもなかなか使われないし、状況的にも救われないと思います。 ということで、早急にこうした障害者等に優しい政策を打ち出してもらいたいと思いますけれども、これは実際は先ほどの市長答弁のように、そのままの姿で今後いくとお考えなんですか。厚生省でも介護保険の認定そのものを基準にということを認めているんですから、そういう方向性を持ってしかるべきではないかと思いますけれども、答弁をお願いします。 ○議長(佐藤峯夫君) 石黒市長。 ◎市長(石黒直次君) 今の御質問に答弁しますけれども、この後市民福祉部長の方から補足をさせます。 先ほど別ものであるというお話をしたわけでありますけれども、その障害者手帳の交付認定に当たって、介護認定があるから障害者の手帳の交付はできないというようなことはこれは当然決してないことでありまして、だからと言って今の制度の中で介護認定を受けていることがイコール手帳交付者になるということではないということであります。 したがって、もしそれが浅利議員が望んでおられるようにイコールであってほしいということであれば、またそうあるべきであるとすれば、国の制度、国の考え方、全体的にやはりそういう方針が出てくるはずでありまして、やはり今、障害者の手帳の交付に当たりましては、その交付されたことによっていろいろ受ける恩恵やら手当てというものがあるわけでありまして、その認定に当たりましては出てきた介護認定者であるか、また重度の障害を持った方である、また寝たきりであるとか、さまざまなことを判断をした上で交付をしておることでありまして、そのやり方については今のところ変える予定はないし、これについてはこの近隣の大仙市であれ美郷町であれ、歩調を合わせながら今やってきているところであります。 ○議長(佐藤峯夫君) 中村市民福祉部長。 ◎市民福祉部長(中村清三郎君) 若干私の方からもお話しさせていただきます。 いずれこのことについては、浅利議員から以前にも御指摘がありました。それで、今現在この要介護者の方々についての対応につきましては、以前は福祉事務所の中の社会福祉課の方で対応してございましたが、今現在、長寿子育て課の方の長寿いきがい係の方で担当してございます。そして、要綱につきましては今市長が申し上げましたように大仙市、美郷町も私どもの方も同じ要綱で、この12月1日からその要綱に基づいて対応しているというところでございます。 そして、先ほど来出ているんですが、そのサービスの件でございますけれども、この発行については継続して行うということに要綱の中に記載してございますので、1回認定を受けた方については取り消しがない以上はそのまま継続でいくということで、1回申請を受けると何回も手間暇かけなくてもいいというような状況になってございますので、ひとつその点御理解願いたいと思います。 ○議長(佐藤峯夫君) 16番。
    ◆16番(浅利則夫君) 時間が来ましたから終わりますけれども、12月1日から要綱が変わって持てるというふうな答弁ですので、その要綱だとか後で資料配付をお願いしたいと思います。 以上で終わります。 ○議長(佐藤峯夫君) 16番、浅利則夫君の一般質問を終わります。----------------------------------- △散会の宣告 ○議長(佐藤峯夫君) 本日の日程は以上をもって全部終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。御苦労さまでした。                          (午後4時18分)...